フィンランドの運転免許証を日本の免許証と交換で取得する

フィンランドで運転するためには

日本の免許と国際免許(もしくは公式な翻訳があれば、それでも良いのかな?)を持ってくるか、EU有効の免許もしくはフィンランド免許を取得する必要がある。

短期なら国際免許で問題ないだろう。しかし国際免許の有効期間は1年だけ。日本の免許自体は観光目的の滞在なら期間中ずっと、パーマネントレジデントになるとその後2年間だけ有効なようだけど。

それなり以上に長期滞在で運転する予定があるなら、フィンランドの免許を取得してしまうのも悪くない。

フィンランドで運転免許証を取得する方法

やる気になればフィンランドで試験を受けて免許を取得する、ということもできるのだろう。
しかし日本をはじめとしたウィーン交通条約に加盟している国の場合、自国の免許をフィンランドの免許と交換することができる。
詳しくはTrafi.fiのウェブページに詳しく書かれている。

外部リンク: Trafiのウェブページ

フィンランドの運転免許を交換で取得するための条件

少し前のブログなどでは6ヶ月以上1年以内という条件を見かけた。
しかし2018年4月現在のTrafiのWebページによると、パーマネントレジデントになってから2年以内に交換するべしと書かれている。
パーマネントレジデントは別に本当に永住するってわけではなくて、2年以上フィンランドで働くってだけで資格は得られる。
下記の投稿にもう少し詳しく書いてある。

内部リンク: フィンランドでの仕事の契約延長に伴う諸手続き

ちなみにフィンランドでの運転経歴が6ヶ月以上という条件があるので、しょっちゅうフィンランドに旅行して運転経歴を増やしていたって人以外は滞在6ヶ月以降にならないと申請しにくいだろう。

フィンランドで運転免許を取得するために準備するもの

  • 身分証明書
  • 運転免許用の健康診断書類
  • 日本の運転免許の原本とその翻訳
  • 写真2枚

上記の四つの書類が必要。以下にそれぞれの説明を書いていく。

身分証明書

パスポートか滞在許可証かな。

運転免許用の健康診断書類

これは病院に電話をして運転免許を取りたいと伝えれば良い。行きつけの病院があればそこでも作ってくれるだろう。

しれっと大学の契約病院で無料でできないかと電話して見たら、免許のための検診はうちの大学との契約には含まれていないと断られてしまった。
自腹で払う分には同じ病院でいいよってことだったので、そのまま予約をとった。都合二日後に予約をとったのだけど、その日中にも予約が取れるくらいガラガラだった。

というわけで大学近くの病院Terveystaloを訪れた。
病院の受付の前にあるマシンのボタンを押して受付番号を取得。ほどなくして受付に呼ばれる。予約してあることを伝えると、診察の部屋番号を教えてもらえる。その部屋の前に行って待っていれば名前を呼ばれるとのことだった。

部屋の前に行くとすぐさま担当の女医さんに名前を呼ばれる。
部屋に入ったら簡単な問診。最初にいくつか免許関係の質問もあったけど、一般的な病歴などの質問がほとんど。
それから診察。とはいっても呼吸音を聞くのと血圧。それから視力検査だけだった。
検査が終わったらすぐに免許取得用の証明書を発行してくれる。Trafiの文字が印刷された書類。きっと指定のフォーマットがあるのだろう。
2部印刷してくれて、たくさん文字が書かれている方が自分の保管用。不思議だけどあまり内容のなさそうな簡潔な方がTrafiへの提出用だそうだ。検診時間は20分ほどだった。

さて終わってみてのお値段はなんと100ユーロ・・・結構高い。
後から思ったのだけど、大学の指定病院ということでそのまま使ったのだ。けれどもしかしなくてもこの病院は私立病院だったのだろう。
近所の公立病院を訪れたら安く上がったのかもしれない。誰か公立病院で検診をした人がいたら値段を教えていただきたいところ。

いずれにしろ問題なく健康診断書類は取得できたのでよしとする。

日本の運転免許の原本とその翻訳

運転免許の原本も一度提出する必要がある。
その後帰ってくるのだけど、日本大使館に送られる。なので原本は日本大使館で回収するか、郵送してもらうかしないといけない。詳しくは日本大使館のウェブページで。

(追記: 免許センターの職員の話では、原本は日本に帰国決定しないと帰ってこないルールに戻ったそう。詳細は投稿下部のAjovarmaを訪れたところに書いてある。)

外部リンク: フィンランドの日本大使館のウェブページ

翻訳は英語かフィンランド語、もしくはスェーデン語でも大丈夫。公式翻訳である必要がある。

日本語から英語、フィンランド語への翻訳も在フィンランド日本国大使館が対応してくれる。必要なのは日本の運転免許証と申請書類。
申請料金は2018年4月現在17ユーロだ。お釣りなしで持ってきてとのこと。

さて、申請は電子メールから郵送で済ませることができる。大使館ウェブページの文面を見る限りそちらの方が好ましいようだ。
申請書類の様式は大使館のウェブページからダウンロードできる。ワードなので必要事項をそのまま記入。あとは運転免許証をスキャン。
この二つを添付して大使館にメールを送れば良い。いくつかあるメールアドレスのうち、consularから始まるものに送ってくれとのことであった。

ちなみに申請方法の確認にフィンランド大使館に電話をしたら英語での対応だった。途中領事部へ電話が転送されたのだけど、そっちも英語だった。久々に日本語で電話だとドキドキしていたのだけど、そんなことはなかった。

さて言われた通りに電子メールを送ったところ何も音沙汰なく1週間が過ぎる。
書類の準備ができたどころか申請を受け付けたのメールもなかった。こちらの送ったメールがジャンクメールにでも振り分けられてしまったのかと心配になり再び大使館へと電話してみる。
再び英語での電話の受け付け。今度は領事部が忙しいとのことで、こちらの電話番号に折り返し電話をくれるとのことだった。

1時間ほど待つと領事部から電話が。もしもしとの声が聞こえてきたので今度こそ日本語かと思ったのだけど、そこから滑らかに英語での説明に移った。
肝心の書類だが既に準備ができているとのことだった。免許の原本と17ユーロをお釣りなしで持ってきてねということだけ確認されて電話はおしまい。

日本大使館はこの辺り

その日の午後がちょうど忙しくなかったので日本大使館を訪れた。
日本大使館のアドレスはUnioninkatu 20-22, 00130 Helsinki。上の写真に写っているスオメンリンナの要塞に行くためのフェリー乗り場のご近所だ。

内部リンク: 海外旅行記・ヨーロッパ 〜ヘルシンキの世界遺産

日本大使館は大きなビルの5階。
建物はわかりやすいっていうほどでもないけれど、見ればまあわかる感じ。この日は丸まっちゃててわかりにくかったけど国旗が見えれば遠くからでもわかるだろう。
ビル入り口を入ってすぐの小さな受け付けで日本大使館に行きたいという旨を伝える。エレベータは受け付けの目の前にあるのだけど、セキュリティーの関係で受け付けの人に伝えないとエレベータが開かないんだそうな。

さてエレベータを5階で降りると、左斜め前前方に日本大使館の扉がある。ちょっとわかりにくいけど日本大使館のドアチャイム用のボタンがあるので押す。スピーカーに訪問理由を簡単に言うと扉の鍵を開けてくれる。

ドアを抜けると簡単なセキュリティーチェック。
そして訪問理由を用紙に書き込んだたら領事部の窓口へ。
領事部の窓口はネイティブではないけど日本語を話すお姉さん。免許証の翻訳を取りに来たことを伝えると、すぐにわかったようだけど名前だけ確認された。
免許証の原本とそれから17ユーロの申請料金を現金で払うと、すぐに免許証の翻訳と領収書をいただけた。

これで免許証の翻訳も問題なし。用事があったのですぐ帰ってしまったけれど、綺麗な大使館の一室だったな。

写真2枚

これは普通に写真を2部用意。サイズは特に指定されていなかったけど、当日の写真貼り付け箇所はフィンランドのパスポートサイズだったと思う。
私は大きめの写真を持っていったのだけど、向こうの受け付けの人が適当なサイズに切ってくれたようだ。

フィンランドで運転免許を交換で取得するための申請手続きの予約

こちらはTrafiから委託されているAjovarmaという会社で申請することができる。こちらも公式ウェブページで英語で簡潔な説明がある。

外部リンク: Ajovarma oyのウェブページ

ウェブページでは申請のための予約や各種申請のコストなどを確認することができる。

さて予約をするにはBookingのリンクから進んで、外国の免許証をフィンランドの免許証に交換するをクリックする。言語の選択をして進むという項目が出てくるので、英語を選択してフィンランドのID番号を入力して先へ進む。

近くのAjovarmaのオフィスを選択すると空き時間が見れる。最寄りのオフィスで2週間後の日程で予約。遠いところなら少し早めの日程があったけど、2−3日の違いだったので近いオフィスを選んだ。
運転学校じゃないその他のカスタマーを選択して、名前・住所・電話番号・メールアドレスを入力する。 最後に全部の情報を確認して予約完了。
その後のページで先に支払いしとくと、現地でのプロセス早くなるよっていう案内があったので支払う。Nordeaのオンライン支払い。外国免許の交換は40ユーロ。

これで予約はおしまい。予約の変更はオンラインでできるようだ。

Ajovarmaに実際に訪問しての申請手続き

というわけで上記の書類を準備してAjovarmaを訪れた。

あまり目立たないAjovarmaのオフィス

当日は予約の十分前に到着。
ちょっとわかりにく建物だったけど、Ajovarmaの文字は大きく書かれている。そういえばアメリカの免許センターもちっちゃな建物だったな。日本の免許センターってなんで大きいんだろう。

さて中に入ると受け付けカウンターが三つ。それからカウンター前に小さなテーブルと椅子がいくつかあるので座って待つことができる。
カウンター前に受付番号を発券するマシンがある。いくつかボタンがついているので免許証関係の受け付け番号を取得する。英語の説明付きだから簡単にどれを押せば良いかはわかる。

誰も手続きをしている人はいなかったんだけど、免許関係のカウンターが何やら事務仕事をしていたようで3分ほど待つ。
すると受け付け番号が電光掲示板に表示されたので、同時に表示されたカウンター番号の窓口へと向かった。

カウンターのお姉さんは五十前くらいだったかな。英語はお上手でした。
ちょっと前のブログを見ると免許手続きは英語が通じないこともっていう話しもあった。しかし今は英語だけで全く問題がないようだ。

さっそく準備しておいた必要書類を渡す。IDは色々持っていたのだけど現在有効な方の滞在許可証を使った。
お姉さんが私が渡した書類を処理している間に、免許証交換のための申請書類の必要事項を埋めていく。
名前、住所 、ID番号など。それから日本の免許を交換したいっていうところにチェックをして、日付場所サインをして提出。
あ、その下にフィンランドで6ヶ月運転しましたよっていう項目があるのでチェックをつける。少し前は誰か保証してくれる人のサインが2部必要だったらしいけど、今は特に必要ないようだ。

これで書類提出と記入はおしまい。しかしそのあと椅子に座って待っててと言われた後の待ち時間が長かった。
滞在時間は全部で40分ほど。珍しく暑い日だったので冷房の中でのんびりできたのでよかったけど。

名前を呼ばれると今度は受付がさらに英語の流暢なお兄さんに変わった。
仮免許証をもらいつつその説明を受ける。仮の免許証は6ヶ月間有効でフィンランド国内だけで有効だそうだ。写真が付いていないからパスポートと一緒に使うってことを説明される。
問題がなければ発行される正式な免許証は、1ヶ月前後で届くとのこと。これはそれなりにばらつきのある日程とのことだった。

最後に日本の免許証の扱いについて質問してみた。Ajovarmaの人が言うには免許はtrafiに送られるそう。個人に返却されるのはフィンランドを出国して帰国する場合のみだそう。
この返却方法は昔のルールな気がするのだけど、実際はどうなんだろう。確かにtrafiのウェブページでもそう書いてあるから、警察からTrafiに管轄が変わってルールがまた変わったのかもしれない。
もし手元に戻ってくるようなことがあれば、後ほど追記する。手元に戻ってきたので下に追記した。日本の免許証が日本大使館に戻ってくるシステムは変わっていない模様。

追記1:
1ヶ月ほどしてAjovarmaからEメールが一通届いた。書類の中でチェックマークをつけないといけなかったところが抜けていたから、メールに返信でいいから確認してくれとのこと。
内容はEU免許で免停中だったりしないかみたいな内容。問題ないとだけ短文のメールを送った。Ajovarmaでは受付のお姉さんに言われるがままに申請書類を埋めたんだけど、もうちょっとしっかり内容を確認しておくべきだった。
こっからまた1ヶ月待ちとかじゃないといいなあ。

追記2:
上記Eメールから5日で免許証が届いた。なので申請からの待ち時間は言われていた通りに1ヶ月と少し。その他の必要書類を合わせても約2ヶ月ほどで交換ができたことになる。
有効期間は15年。日本のものよりも有効期間が長い。主に健康診断費用でトータル160ユーロほどかかったけど全く悪くない。

追記3(2018年8月4日):
アイスランド旅行でレンタルカーを借りようとしたら、免許の取得から1年以上経過という条件があった。

内部リンク: 8月のアイスランドをレンタルカーで一周する10泊11日の旅

交換の場合の取得日はどうなるかとふと思い、フィンランドの免許をチェックした。現在発行されている免許証で10番の項目のMyönnetty (pvm)が取得日の表示。私のもので確認してみたら、どうやら日本の免許の取得日で表示されているようだ。
なので免許証を交換で取得したとしても、レンタルカーを借りるのには問題は無い。

追記4(2018年10月3日):

9月下旬に大使館から電話があって、日本の免許証が大使館に届いているそう。まだピックアップしていないのだけど。
Ajovarmaの職員が把握していなかっただけで、どうやら免許証が大使館に返還されるルールは変わっていないようだ。

2週間ほどして日本の免許証のピックアップへ大使館へと向かった。
大使館のホームページには免許証が届いたっていう通知書が受け取りに必要だと書いてあるのだけど、私は電話連絡を受けただけだったので通知書はなし。
身分証明書だけいくつか準備して行ったのだけど、パスポートを見せたら問題なく免許証が受け取れた。

追記5(2021年9月29日):

日本の免許更新について、コロナの影響でか海外在住の人への特例措置が以前と少し変わったのかな。日本の免許の更新や再取得がしやすくなったって話だけど、詳しくは下の関連記事の2から。

 

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