フランスで妊娠・出産4 〜検査機関・薬局

フランスの医療システムでは、最初に総合医であるホームドクターのお世話になる。 保険システムの都合、最初から専門医にかかると保険での払い戻しが少なくなるのだ。 また専門医との予約を取るのも、ホームドクターを介しての方が予約が早く取れたりするそうだ。 しかし妊娠の場合で、直接総合病院に行きたければ特にホームドクターを介する必要はない。 私たちは直接グルノーブルアルプス病院に予約をとり、助産婦との検診を行ってきた。

さて、病院での検診をしていると血液検査・尿検査などを指示される場合がある。 フランスではそのような検査をするのに、病院と検査機関(ラボラトリー・laboratory)が別になっていることがある。 また、病院の近くや中に付属している場合もあるが、その場合でも別に他のラボラトリーに行っても問題はない。
私の嫁の場合は、まず助産婦からどのような検査を行うかという詳細が書いてある処方箋(病院のスタンプと助産婦のサイン入り)を受け取った。 そして家の近くのラボラトリーに行き、その処方箋と保険証を受付に渡して検査をしてもらった。 検査結果はラボラトリーまで取りに行っても良いし、オンラインで確認することもできる。

ラボラトリーと同様に薬局も独立した機関だ。 これは最近の日本のシステムと一緒だろう。 薬局はグルノーブル市内の至る所にあるので、どこに住んでいてもアクセスには困らない。 同様に助産婦や医師に処方箋を書いてもらい、保険証と一緒に見せると薬を出してくれる。 薬の保険による払い戻しの割合はまちまちだ。 私の嫁の場合ビタミン剤や鉄剤などは100%の払い戻しだったが、痛み止めのような薬は15%だけしか払い戻しがされなかったようだ。

フランスでの保険証の発行はかなりの時間がかかるが、最初に送られてくる仮の番号さえ手に入れば、簡単に払い戻しを受けることができる。 また保険番号が手に入る前でも、しっかりと書類を受け取っておけば後々払い戻すこともできる。
しかしフランスあるあるシリーズの人次第。 人によっては、保険証(緑のカード)がないとそもそもダメだと思っている人がいたりするし、よく保険発行の手続きについて知っている人もいる。 私の嫁は最初にラボラトリーに行ったときは、保険を受け付けてもらうのにしばらくの時間を要した。 また薬局でも同じように苦労をしたそうだ。 うまくいかない時は他の詳しい人を呼んでもらうか、またはすっぱり諦めて別の薬局を当たってみると良いかもしれない。

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