海外旅行記 〜グレートスモーキー国立公園・シンクロ蛍

ちょっとグランドサークルシリーズを一休みすることにして、今日はテネシーはグレートスモーキーマウンテン国立公園について書きたい。

グレートスモーキーマウンテン国立公園とは

グレートスモーキーマウンテン国立公園は、日本ではそこまで有名ではないかもしれない。 しかし、カウント方法は謎だが全米一の集客力のある国立公園であるそうだ。 その名前は、山の中から常に立ち昇る薄霧に由来する。 山の木々は春から夏にかけては緑が美しく、秋になるとその広大な敷地が紅葉に覆われる。 ドライブをしていれば、鹿や熊など野生動物と出くわすこともよくある。 規模の大きな国立公園では珍しいことに、無料で入場できるのも良いところだろう。

シンクロナイズドファイアーフライズ(蛍)

さて、グレートスモーキーマウンテン内には、5月の終わり頃から、ひっそりと行われる自然現象がある。 日本でもお馴染みの蛍が、群をなして現れるのだ。 公式ホームページによると、スモーキーマウンテンには19種類の蛍がいるそうだ。 特にエルクモント(elkmont)と言うエリアでは、蛍がシンクロして発光するというユニークな現象が鑑賞できる。 蛍がシンクロして発光するのを見られるのは、アメリカではここだけであり、世界でも数カ所しかないとのことだ。

イベントへの申し込み

エルクモントエリアはこのイベントの間アクセスが制限されている。 この珍しくもあり美しいイベントに参加するには二つの方法がある。
一つは、シュガーランドビジターセンターの駐車場チケットの抽選に参加し、駐車場からトローリーバスで現地に移動する方法だ。 チケットは1.5$だけだが、倍率は週末をピークとして高くなっている。 抽選は、4月の終わりのあたりだが、現在はまだアナウンスされていないようだ(今年は、スモーキーマウンテンで大規模な火災があったが、現時点ではこのイベントに関する情報は私は見つけられなかった。 公式ホームページを随時チェックしていただきたい)。
二つ目の方法は、エルクモントエリアにあるキャンプ場でキャンプをする方法だ。 キャンプエリアからメインのトレイルコースまでは、歩いてアクセスが可能だ。
私たちが初めて参加したのは、2014年だっただろうか。 このイベントのことを聞き付けた私たちは、オンラインからの申し込みで、無事予約をとることができた。 この頃は申し込み順だったので、オープン直後に申し込めば確実にチケットをとれたのだ。

イベント当日の流れ

当日はアパートからスモーキーマウンテンまで二時間ほどのドライブ。 駐車券を係員に見せてシュガーランドにあるビジターセンターへ駐車した。 そうそうここからのトローリーバスは、一人1$を現金で払う必要があるので現金を忘れてはいけない。
バスは十五分ほどだっただろうか、エルクモントエリアへと到着した。 しばらくは明るいので、その間にベストの場所を探す。 とは言っても、最終的にはどこも蛍だらけになるので、どこがベストかと言うのは難しい。 個人的には川側よりは、その反対側に少し入った広場のあたりが良かったかな。
トレイルコースから外れてはいけないのだが、ちょっと脇に入ったところでも建築物の近くなどはトレイルコースの一部である場合もある。 周りの様子を伺いつつ良い場所を探すと良い。 ちなみにダメな場所にいると巡回のパークレンジャーが教えてくれる。 それなりにトレイルコース奥まで入り込めたと思うが、そんなに違いはない。 帰る人のヘッドライトが気になる人は少し奥でも良いかな。
そうそう、赤いフィルムがトレイルコース入り口で配られているので、電子機器やライトに貼り付けておこう。 白色光は蛍のシンクロを阻害してしまうそうだ。 暗くなっても蛍が本格的に光りだすまではしばらくかかるので、 のんびりと待つと良い。 最初はこんなものか・・・と不安になるかもしれないが、しばらく待つと人気の理由がわかるはずだ。

ピークの時間を過ぎると少しずつ人が帰り始める。 11時くらいに帰ろうとすると、バスを待つ人の長蛇の列があるだろう。 トイレはビジターセンターにあるのと、バス乗り場の辺りに簡易トイレがたくさん置いてある。 この光のイベントを見た後はなぜかよく眠くなるので、運転して帰る方は十分に注意して頂きたい。

私たちは三年連続でこのイベントに参加したが、毎年ベストのシーズンは少しずつ違うし、蛍の量も異なる。 3年目はエルクムントキャンプ場でのキャンプを、アメリカ人の友人カップルと試した。 キャンプはキャンプで楽しかったのだが、友人はしれっと蛍の中でのプロポーズを決め成功させていた。 次はお前の番だなバディーと言われたのを覚えている。

しかし毎年毎年状況は変われども、山に広がる光のシートがシンクロして光る光景は、とても美しく記憶の中に焼き付いているのだ。

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