海外旅行記・グランドサークル 〜ナローズのんびり川歩き

グランドサークルシリーズは、場所を移してユタ州ザイオン国立公園。 ザイオン国立公園は、グランドサークルの国立公園の中ではやや特殊な感じがある。
まず岩や大地などの無機物の美しさが目を引くことの多いグランドサークルの中で、比較的緑に包まれた国立公園である。 その景観はもちろん美しく、見ておくべきスポットは多い。
しかしそれより何より、ザイオン国立公園内の各所はエンターテインメント性に富んでいるのだ。 ザ・ウェイブの抽選を外したこともあり、ザイオン国立公園のハイキングトレイルを二つ試すことができた。 そのうちの一つがコロラド川の支流ヴァージン川(virgin river)の中をひたすら歩くハイキングトレイル・・・ナローズである。

ザイオン国立公園ナローズへのアクセス

ザイオン国立公園ナローズ

ヴァージン川を歩くザイオン国立公園・ナローズ

グランドサークルの旅6日目の朝。 ユタ州カナブ(kanab)のビジターセンターで無事ザ・ウェーブの抽選を外した私たちは、その足でザイオン国立公園へと向かった。
カナブからザイオン国立公園のゲートまでは車で40分程度。 道も非常にわかりやすくアクセスの良い国立公園だ。 年間パスを使ってゲートをくぐり抜ける。 のんびりとドライブしていると、道路沿いのいくつかの観光スポットを見ることができる。 トンネルをいくつかくぐりつつ山道を走ると、大きな駐車場があるビジターセンターにたどりつく。
ビジターセンターで今日のナローズの最新情報を簡単に確認した後、シャトルバスに乗り込む。 シャトルバスは5ー10分おきくらいだっただろう。 ナローズに行くには、終点のテンプルオブシナワバ(temple of shinawava)まで行けば良い。 途中鹿などの野生動物に遭遇すると運転手がスピードを落として、教えてくれたりする。
シナワバのシャトルバスの停留所には比較的綺麗なトイレがついていた。 ここからナローズの入口にたどり着くには、1kmと少し川沿いの舗装路を歩いて行く必要がある。 このリバーサイドウオークの入口に、ナローズでの鉄砲水の可能性を表示する掲示板があり、この日は確率が非常に低いという表示であった。

ナローズでの川歩きに準備するもの

ナローズ ザイオン国立公園

膝程度までの深さのあるナローズ

さてナローズは川沿いではなく川の中を歩くので、しっかりと準備を整えておく必要がある。 上半身は暑ければTシャツで良いが、川の中にいると意外と涼しく感じるかもしれないので、念のため上着は持っていた方が良いだろう。 下半身は私はハーフスパッツ型の競泳用水着を履いていたが、普通の薄手のショートパンツでも大丈夫。
靴は川歩き用の水に濡れても良く歩き易いウオーターシューズ的なものを準備した方が良いだろう。 また結構な距離を歩いてしまうものなので、十分に靴はならしておいた方が良い。 私は数度しか履いていない新しい靴で若干靴擦れした。
川の中を歩くわけだが、川の水は飲めないので、十分な飲料水も持って行く必要もある。 そこらへんに落ちている流木を使っても良いが、杖を使っている人は多かった。 それなりに流れの速いところを歩くこともあるので、装備が整っているにこしたことはない。

ナローズでの川歩き

ナローズの開始地点付近

ナローズのスタート付近

この日は天候に恵まれていた。 やや冷たい川の中を歩いていて、暑くも寒くも感じない程度の気温。
スタート地点は足が浸かる程度の深さで流れもさほど早くない感じ。 上流に向かって進むにつれて、膝から太もも程度までの深さの場所を歩く必要があったり、浅くとも流れが早く歩きにくい場所などもあった。
しかし川の中を濡れるのも気にせず歩くというのはなかなかにして楽しい。 童心に帰りつつ三時間ほど進んだところで、目標地点であった分岐点までたどり着くことができた。 それほど疲れていたわけでもなかったが、帰り道も同じ距離を歩かないといけないのでここで引き返すことにしたのだ。 ちなみにこの先にもう少し進むと、かなり水深が深い場所があるようだ。
帰り道は川の流れと同じ方向に歩くわけだが、だからといってそんなに楽できるというわけでもない。 下流側からスタートする場合は、十分に余力を持った段階で引き返す必要がある。 ちなみに上流側からスタートする場合は事前に許可を得る必要があり、キャンプを挟みつつ1日かけて踏破するそうだ。

無事スタート地点まで戻った私たちは、川の中を歩いたため普段とは違うタイプの疲れを感じていた。 ビジターセンターまでシャトルバスで戻り、入って来た方とは反対側の出口側のタイ料理レストランにて夕食をとった。 あまりよろしくないレビューも散見されたが、私たちが頼んだメニューは国立公園の側で食べてるとは思えないほどとても美味しかった(グリーンカレー、ドランクンヌードル、サモサだったかな・・・)。 メニューかシェフの当たり外れがあるのかもしれない。 その後ザイオン国立公園を通り抜けて、カナブまで戻るのであった。

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