海外旅行記・グランドサークル 〜ホースシューベンド

グランドサークルの自然の景観は水の力によるものが多い。 とはいえ夏場は乾燥しているところが多いこの地域の中で、ホースシューベンド(horseshoe bend)はコロラド川の流れと渓谷の完成された曲線美から、雄大な水の力を感じ取ることができる場所だ。

ホースシューベンドへのアクセス

ホースシューベンドトレイル

砂道のホースシューベンドトレイル

ホースシューベンドはアリゾナ州ページの近くにある。 同じくページの近くにあるアンテロープキャニオンが二時間程度のツアーであるため、1日のプランとしてはホースシューベンドと組み合わせるのは悪くない。 私たちはお昼のアンテロープキャニオンのツアーの後、食事をしてからホースシューベンドを訪ねた。
ページからハイウエイ89号に入ってすぐのところにホースシューベンドに向かうトレイルコースの駐車場がある。 しかし、例のごとくハイウエイからの入口がわかりにくいので、ナビがない場合は気をつけて見ておく必要がある。 ここの駐車場は十分な駐車スペースがあったと思う。
ホースシューベンドまでは駐車場から1km程度、若干のくだりをのんびりと歩いて行けばたどり着く。 しかし砂道であるため普段より疲れやすく、私たちが行った時は真夏で日差しも強かった。 そのためなかなかにタフなトレイルであった。 初日に嫁の母が日当たりしてしまったこともあり、200mおきくらいで水休憩をとりつつゆっくりとホースシューベンドまで向かった。 途中に屋根と椅子付きの休憩所が一箇所あったと思う。

写真家の楽園・ホースシューベンド

ホースシューベンド

ホースシューベンド正面から

写真で見直してみても、赤い大地と翡翠色のコロラド川のコンビネーションはとても美しい。 しかしアメリカ西部の青い空と白い雲、照りつける太陽とセットでの光景を直接見ると、それを何倍も印象深いものへと昇華させる。

写真家たちはこの雄大な光景を1枚の写真に収める努力をしている。 ウェブでホースシューベンドを検索すると多くの素晴らしい写真を見ることができる。 特にここは日の出が美しいことで有名なので、その時間帯の写真が多い。 私の嫁も日の出の時間に来たがっていたが、ちょっと疲れが溜まって来ていたのでパスさせてもらった。
ホースシューベンドの断崖には柵などは全くないので、各々の責任の範囲で歩き回ることができる。 多くの人は断崖ギリギリまでいって、肝試しのようにセルフィーをとるのを楽しんでいた。 私は高いところは得意ではないので、安全なところから写真をとっていたが、それでも何枚か気にいった写真を取ることができた。 素材が良いということは素晴らしいことだ。

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海外旅行記・グランドサークル 〜ブライスキャニオン国立公園

ブライスキャニオン国立公園は、私たちのグランドサークルの旅の最後の目的地であった。 優先度が低かったわけではなく、周回コースの最後の地点にあったからだ。 とはいえ、ザ・ウェーブの抽選に三日を使い、最終日はグランドジャンクションまで六時間のドライブをこなさなければならなかったため、ブライスキャニオンでの滞在時間は必然と短くなってしまった。 そこで私たちのプランは、短い滞在時間の中で美味しいとこどりをしようというものであった。

サンライズポイントでの夕陽鑑賞

日の入り ブライスキャニオン

サンライズポイントからの日没風景

日の入り風景が有名なブライスキャニオンであるので、日の入りに間に合う様にブライスキャニオンにたどり着くようにした。 サンセットを見るのにベストと言われている場所は、なぜかサンライズポイントと呼ばれる地点。 記憶が正しければ、メインゲートを通り過ぎてから数分でサンセットポイントの駐車場まで行けたはずだ。 サンライズポイントは駐車場から歩いてすぐのところ。 写真にベストな場所は、写真家たちが早めに三脚を設置して確保していた。 とはいえサンライズポイントの周りはとても広いので、見るだけならゆっくり行っても大丈夫だ。 残念ながらこの日は日没時の天気には恵まれなかったが、のんびりと赤く染まって行くフードゥー(hoodoo)は印象的であった。 日没後は一度引き上げて、ブライスキャニオンのゲートを出てすぐそばの、ベストウエスタンプラスルビーズイン(Best Western Plus Ruby’s Inn)にチェックインした。

ブライスポイントでの天の川鑑賞

天の川

ブライスキャニオン国立公園から見た天の川

その後夕食を食べてから、スターゲイジングのため10時過ぎにブライスキャニオンを再び訪れた。 日の入り時には雲が多かったものの、幸いにしてこの時までには雲ひとつない星空へと好転していた。 ゲートをくぐってから車で10分ほどのブライスポイントに向かい、車の明かりを消して目を暗闇にならす。 そこに広がっていた星空は、通常の数十倍の星が輝く壮大な光景であった。 肌寒さを忘れ星空に見入りつつ、嫁は同時に写真撮影。 無事天の川と綺麗なスタートレイルが取れたと喜んでいた、興味のある方はぜひ英語版の方の写真を見ていただきたい。 ブライスポイントの駐車場は数組程度同じ目的であろうか、やってきたグループがいた。 どうしても車の光は入ってきてしまうので、長時間露光の撮影を成功させるには、もう少し人の少ない場所を狙うか少しの幸運が必要だろう。 今嫁と話して見ても、なぜブライスキャニオンでスターゲイジングをしようという話になったのかは覚えていない。 グランドサークル内には他にもスターゲージングに有名な場所はある。 しかしブライスキャニオンから見た星空は十分以上に美しかったし、アクセスの良さを考えればおすすめの場所だ。

インスピレーションポイントでの日の出鑑賞

さて明朝早朝に再び起き出し、日の出鑑賞に向かう。 日の出はサンライズポイントではなく、インスピレーションポイント(Inspiration Point)に向かった。 私たちは写真にベストな場所を探すべく、日の出の30分前にはポイント入りした。 やや曇りがちではあったものの、前日の日の入り時よりはやや良さげ。 美しい日の出を期待しつつ静かに日の出を待つ。 やはり直前になると多くの人がポイントに来ていたので、ベストな位置を確保したかったら少し早めに向かうのが良いだろう。 日の出とともにオレンジ色に染め上げられて行く石柱群は、グランドサークルの絶景の中でもここでだけしか見れない素晴らしい景観であった。。。  その後、サンライズポイントのナバホトレイルというハイキングコースを少し歩いた後に、グランドジャンクションまでの六時間のドライブに旅立つのであった。

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海外旅行記・グランドサークル 〜光彩のアンテロープキャニオン

グランドサークルの旅行記の第二弾。

アンテロープキャニオンツアーへの申し込み

今回はアンテロープキャニオンでの体験について書きたい。 アンテロープキャニオンは、アリゾナ州のページにある渓谷である。 上流からの鉄砲水と風により作られた独特の形と渓谷に差し込む光が、私の嫁のような写真好きにはたまらない場所なのだそうだ。
渓谷はナバホ族の敷地内にあるため、渓谷へのアクセスは制限されている。 そのためナバホ族によるガイド付きのツアーに参加する必要がある。 ツアーには普通の観光目的のツアーと、写真を集中して撮りたい人のための写真家のためのツアーがある。
私たちは1ヶ月半前にオンラインで予約を取ったが、その時にはすでに写真家用のツアーは予約が埋まっていた。 そこで一人50$のアッパーアンテロープキャニオンへの観光ツアーを選んだのだが、うまく11:30から13:10の渓谷への採光がベストな時間を予約することができた。

アンテロープキャニオンツアーの流れ

その日はカナブ(Kanab)のホテルに泊まっていたので、ツアーの集合場所のページ(Page)までは一時間ほどのんびりドライブ。 集合場所はショッピングセンターの一角にあるオフィスだが、駐車場が指定されていたと思うので指定場所に駐車する必要がある。
30分ほど早くたどり着いたため、とりあえずツアー会社のカウンターでチケットを受けとる。 チケットは色で分けられていて、色ごとに違うツアーバスに乗る。 別のガイドについて行ってしまわないように、アナウンスに気をつける必要があった。
近場のお店で売っていたクレープを食べていたらすぐに時間になったので、ツアーガイドの案内のままにバスに乗り込む。 バスは屋根はあるが壁が付いていないタイプのトラックなので、何か顔を覆えるような埃除けを持って行くと良いかもしれない。 途中で野生の牛?などを眺めつつ、30分ほどでアッパーアンテロープキャニオンにたどり着いた。

アンテロープキャニオンに隠れる岩肌と光の芸術

9月の初めだったので外は日差しが強くうだるような暑さだったのだが、渓谷の中に入った瞬間に雰囲気が一変した。 流線型の岩肌が流麗な形を作っており、そこに上部から差し込む光がとても美しい景観を作り上げていた。 まさに自然が作り上げた芸術であった。
渓谷内では歩き続ければ片道15分くらいの距離を往復するが、刻一刻と表情を変えて行く渓谷内の景色に飽きることはない。 また、ガイドが写真撮影にベストな場所や撮りかたを説明してくれたり、光の通り道を写真に写すためのトリックをやってくれたりする。 バスに戻ってくる頃にはそれなりの時間が経過していた。
惜しむらくは、一番ベストな時間を選択したためもあって、やや狭い渓谷内にとても人が多かったことだろうか。 私は写真はほどほどで見ることに集中していたのでそうでもなかったが、写真家たちが満足のいく写真を撮るには、ややせわしないツアーであったかもしれない。 綺麗な写真を撮影する目的で行く場合は、早めに写真家用のツアーを予約すると良いかもしれない。 そちらのツアーだと三脚の持ち込みも可能ということであった。

バスでツアー会社まで戻ったら、ナバホ族のツアーガイドに3人分で5ドルか10ドルのチップを渡してツアーはおしまい。 ページを後にした私たちは、ホースシューベンドへと向かったのであった。

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海外旅行記 〜グレートスモーキー国立公園・シンクロ蛍

ちょっとグランドサークルシリーズを一休みすることにして、今日はテネシーはグレートスモーキーマウンテン国立公園について書きたい。

グレートスモーキーマウンテン国立公園とは

グレートスモーキーマウンテン国立公園は、日本ではそこまで有名ではないかもしれない。 しかし、カウント方法は謎だが全米一の集客力のある国立公園であるそうだ。 その名前は、山の中から常に立ち昇る薄霧に由来する。 山の木々は春から夏にかけては緑が美しく、秋になるとその広大な敷地が紅葉に覆われる。 ドライブをしていれば、鹿や熊など野生動物と出くわすこともよくある。 規模の大きな国立公園では珍しいことに、無料で入場できるのも良いところだろう。

シンクロナイズドファイアーフライズ(蛍)

さて、グレートスモーキーマウンテン内には、5月の終わり頃から、ひっそりと行われる自然現象がある。 日本でもお馴染みの蛍が、群をなして現れるのだ。 公式ホームページによると、スモーキーマウンテンには19種類の蛍がいるそうだ。 特にエルクモント(elkmont)と言うエリアでは、蛍がシンクロして発光するというユニークな現象が鑑賞できる。 蛍がシンクロして発光するのを見られるのは、アメリカではここだけであり、世界でも数カ所しかないとのことだ。

イベントへの申し込み

エルクモントエリアはこのイベントの間アクセスが制限されている。 この珍しくもあり美しいイベントに参加するには二つの方法がある。
一つは、シュガーランドビジターセンターの駐車場チケットの抽選に参加し、駐車場からトローリーバスで現地に移動する方法だ。 チケットは1.5$だけだが、倍率は週末をピークとして高くなっている。 抽選は、4月の終わりのあたりだが、現在はまだアナウンスされていないようだ(今年は、スモーキーマウンテンで大規模な火災があったが、現時点ではこのイベントに関する情報は私は見つけられなかった。 公式ホームページを随時チェックしていただきたい)。
二つ目の方法は、エルクモントエリアにあるキャンプ場でキャンプをする方法だ。 キャンプエリアからメインのトレイルコースまでは、歩いてアクセスが可能だ。
私たちが初めて参加したのは、2014年だっただろうか。 このイベントのことを聞き付けた私たちは、オンラインからの申し込みで、無事予約をとることができた。 この頃は申し込み順だったので、オープン直後に申し込めば確実にチケットをとれたのだ。

イベント当日の流れ

当日はアパートからスモーキーマウンテンまで二時間ほどのドライブ。 駐車券を係員に見せてシュガーランドにあるビジターセンターへ駐車した。 そうそうここからのトローリーバスは、一人1$を現金で払う必要があるので現金を忘れてはいけない。
バスは十五分ほどだっただろうか、エルクモントエリアへと到着した。 しばらくは明るいので、その間にベストの場所を探す。 とは言っても、最終的にはどこも蛍だらけになるので、どこがベストかと言うのは難しい。 個人的には川側よりは、その反対側に少し入った広場のあたりが良かったかな。
トレイルコースから外れてはいけないのだが、ちょっと脇に入ったところでも建築物の近くなどはトレイルコースの一部である場合もある。 周りの様子を伺いつつ良い場所を探すと良い。 ちなみにダメな場所にいると巡回のパークレンジャーが教えてくれる。 それなりにトレイルコース奥まで入り込めたと思うが、そんなに違いはない。 帰る人のヘッドライトが気になる人は少し奥でも良いかな。
そうそう、赤いフィルムがトレイルコース入り口で配られているので、電子機器やライトに貼り付けておこう。 白色光は蛍のシンクロを阻害してしまうそうだ。 暗くなっても蛍が本格的に光りだすまではしばらくかかるので、 のんびりと待つと良い。 最初はこんなものか・・・と不安になるかもしれないが、しばらく待つと人気の理由がわかるはずだ。

ピークの時間を過ぎると少しずつ人が帰り始める。 11時くらいに帰ろうとすると、バスを待つ人の長蛇の列があるだろう。 トイレはビジターセンターにあるのと、バス乗り場の辺りに簡易トイレがたくさん置いてある。 この光のイベントを見た後はなぜかよく眠くなるので、運転して帰る方は十分に注意して頂きたい。

私たちは三年連続でこのイベントに参加したが、毎年ベストのシーズンは少しずつ違うし、蛍の量も異なる。 3年目はエルクムントキャンプ場でのキャンプを、アメリカ人の友人カップルと試した。 キャンプはキャンプで楽しかったのだが、友人はしれっと蛍の中でのプロポーズを決め成功させていた。 次はお前の番だなバディーと言われたのを覚えている。

しかし毎年毎年状況は変われども、山に広がる光のシートがシンクロして光る光景は、とても美しく記憶の中に焼き付いているのだ。

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海外旅行記・グランドサークル 〜秘境ホワイトポケットの絶景

投稿下部の写真ギャラリーをみていただけたらわかるかもしれないが、ナウシカのようなアニメ映画やSFの世界に紛れ込んだような気分に浸れる秘境。

ホワイトポケットへ向かう準備

ここのすごいところは、それなりに有名な観光地でその絶景にも関わらず、そこにはほとんど観光客がいないのだ。 私たちが到着した時に1グループがちょうど帰るところで、後ほど私たちが帰るころにもう1グループがたどり着いただけ。 訪問が少ないのは、アクセスが難しいからというのが一番だろう。
私たちはもともとザ・ウェーブ(The wave)に行きたくて、抽選さえ当たればこのエリアにくる予定があった。 なのでコンパクトだが一応SUVを借りることにしていた。 さらに運良く4WDのPATRIOTというjeepの車を借りることができた。 私たちの場合は自分たちの車保険がレンタルカーにも適応できたが、保険はしっかり入っておいた方がよいだろう。
というわけで私たちは比較的気楽にこのエリアのアクセスすることができたのだった。 しかしホワイトポケットへの道はアスファルト舗装はされていないが、危険なオフロードという感じの道を走るわけではない。 天候さえ良ければアクセスに問題が出ることはそこまでないだろう。 とはいえカナブ(kanab)にあるビジターセンターで天候を含めた事前情報をしっかりと仕入れてから挑戦することが重要だ。 ホワイトポケットへのアクセスするための条件自体が、変わることすらあるのだ。

ホワイトポケットであるが、ザ・ウェーブに行けなかった場合のセカンドプランとして考えている人が多いかもしれない。 両方とも近くのエリアにあり、特徴もよく似ているからだ。
ザ・ウェーブでは環境と景観を守るために、アクセスが1日20人までに制限されている。 10人は4ヶ月ほど前からウェブで抽選を行い、10人は前日にカナブのビジターセンターで抽選が行われる。 旅程が都合できてどうしても行きたい人はウェブ抽選の方がおすすめだが、6$ほどの申請料は抽選に失敗しても戻ってこない。
私たちもザ・ウェーブが第一目標であったのだが、旅行四日目に天候が良さそうだったこともあり、ホワイトポケットを先に訪れることにした。

ホワイトポケットへのアクセス

その日は、ページ(Page)のホテルからホワイトポケット方面に向かった。 途中でガソリンスタンドが1個くらい見つかるだろうと気を抜いていたら、全くガソリンスタンドが見つからないというアメリカ中西部地方あるあるに引っかかった。 とはいうものの3/4程度のガスは残っていたので、ガス欠になることはないだろうとヒヤヒヤしながら旅行を続行。
ホワイトポケットへの行き方は、英語の詳しいウェブサイトがいくつかある。 しかし詳細な地図というよりは、目印までの距離とどちらに曲がるかといった案内であるため、車のマイル表示を注意深く確認しながら運転する必要がある。
まず私たちは89号線北側から、ホワイトポケットエリアにアクセスをした。 高速で走っているところから急に小さな脇道に入らないといけないため、一度曲がることができずに通り過ぎてから戻って来た。 一応入り口のところにちょっとした案内図が入った箱が置いてあった。
そこからしばらく砂道を走ると、やや段差が大きめの溝にさしかかった。 見た感じでは結構段差があるように見えたので、車から降りてしばらくどうするか相談していたところ、通りすがりの中年男性が普通のセダンが少し前に通り過ぎていったから、このジープならまず大丈夫なはずだと助言をしてくれた。 そこで思い切って挑戦してみたところ、見た目ほどの段差ではなかったようで、意外なほどに簡単に通り抜けることができた。
この溝はその後何個かあり、気持ち的には最も難しい場所であったが、実は南側の89A号線からアクセスするとここは通らないで済む。 ザ・ウェーブは北側から入ってしばらくしたら駐車場があったので、溝を通り抜ける可能性はあるかもしれないが。

ホワイトポケットへの道

ホワイトポケットへ向かう砂道

その後はひたすら砂道・砂利道を走る。 想定していたほど深い砂道はなかったので、特に問題が起こることはなかった。 帰り道に道を間違えてUターンをするのに、ちょっと砂につかまったぐらいだろうか。
上写真のように手作りのフェンスを通り抜けたりするが、開けたら自分で締め直しておかないといけない。 幸いそこで車とすれ違うことはなかったが、最後の方は狭い道なのでちょうど良いところで待ち合わせるか、軽く脇道に乗り上げるかしないといけないかもしれない。 そんなこんなで3時間ほど慎重に運転したのちに、ホワイトポケットにたどり着いた。

ホワイトポケットの絶景

ホワイトポケットの景観は、本当に素晴らしかった! そのうえに、私たちだけでその景色を占有することができたのだ! 天候が悪化しそうな雰囲気があったため、1時間ほどで去らなければならなかったのが玉に瑕だが、本当に素晴らしい体験であった。 チャンスがあればもう1度訪問してみたいと心から思っている。
下の写真と英語版記事の写真で雰囲気は感じてもらえるとは思うが、写真はごく一部の切り取りにすぎない。 実際に行ってみると人それぞれ違う景色が見えると思う。 アメリカに観光に行くなら是非ホワイトポケットを選択肢に入れて欲しい。

 

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海外旅行記・アメリカ西部 〜グランドサークルの自然美

私はどちらかというと引きこもり体質なのだが、旅行好きの嫁のおかげで結構海外で旅行をしてきた。 また嫁が計画力・決断力が高いタイプなので、ツアーに参加するよりも、自分達で旅行プランをたてての旅行が多かった。 そのおかげで、ツアーでは行きにくい場所に行けたり、一箇所により時間をかけて観光することなどができてきた。
海外旅行記のカテゴリではそうした海外での旅行体験を書いていこうと思う。 嫁が英語版の方で既に幾つか書いているので、リンクさせつつ書いていきたい。 各投稿英語のマークをクリックすれば、英語盤の方を見ることができる。

グランドサークルの北側

私たちの旅したグランドサークル北側

記念すべき1回目はグランドサークルについて書きたい。 グランドサークルはアメリカ西部、コロラド、ユタ、アリゾナにまたがっている。 日本からも多くのパッケージツアーがあり、ラスベガス、グランドキャニオン、アーチーズ国立公園などを中心に回ることが多いだろう。 正直どこも日本ではお目にかからないようなスケールの大きい自然美を楽しむことができるので、アメリカに行くなら本当におすすめの場所だ。

さて、アメリカ滞在2年目ほどだっただろうか。 季節は9月前後、嫁(その当時は彼女)、アパートを訪ねてくれていた嫁の母親、そして私で旅行をすることになった。 グランドサークルはラスベガスに空港があるので、ラスベガス側から旅行をされる方が多いと思う。 しかし私たちの場合嫁がすでにそちら側から旅行した経験があった。
そこで今回はコロラドのグランドジャンクション空港をスタート地点にすることにした。 そこからレンタルカーを借りて、グランドサークルの北側を一周するという計画を立てたのだった(上画像の黄色のライン)。
旅行は全部で9日間。 一つの記事にこの旅程の全部を載せると取っ散らかることになるので、この投稿では全体の旅程を簡単に書き記し、後ほど観光地ごとの写真と体験記を記していきたい。 個別の投稿がある場合は、目的地にリンクが貼ってある。

1日目

目的地:アーチーズ国立公園(デリケートアーチ・ウインドウズセクション)

ホテル:Best western plus canyonlands inn 

早朝のフライトを取り、グランドジャンクションには12時程度に到着。 グランドジャンクション空港内のSubwayで昼食。
レンタルカーはあらかじめExpediaでコンパクトSUVを予約をしておいた。 会社は確かAVISだったと思う。 レンタルカーの窓口は出口を出てすぐにあるので、予約をしておいた会社の窓口に行けば良い。
貸し出しには運転する人全員の免許証を見せて、何枚か書類にサインをする。 保険は自前のものがない場合は入っておいた方が良いだろう。 書類の記入中になんとなく4WDがないか聞いたら、ちょうど余っていたようでJeepの4WDを貸してくれた。 後で別記事に詳細を書くが、いくつかの場所を運転するのにこのジープはとても役に立ってくれた。
ユタ州モアブまで二時間ほどかけて到着し、ベストウエスタンキャニオンランズインにチェックインした。 ベストウエスタン系列のホテルは、この旅行以外を含めても外れたことがない。 朝食も美味しかったし、ここはとても良かった。
その後スーパーで水などを買った後、四川レストランで夕食を食べて、アーチーズ国立公園を訪問した。

2日目

目的地:メサアーチアーチーズ国立公園(デビルズガーデン)モニュメントバレー

ホテル:the view hotel

夜が開ける前に起き出し、50分ほど運転してメサアーチに向かい日の出を鑑賞する。 ホテルに戻り朝食をとったら、チェックアウトしてアーチーズ国立公園を再び訪問。 デビルズガーデンを2時間ほどハイキングしてから、アーチーズ国立公園を離れモニュメントバレーへと移動することになった。
3時間のドライブの末、モニュメントバレーの中のビューホテルにチェックインした。 名前にふさわしい景観がホテルの部屋から眺めることができた。

3日目

目的地:モニュメントバレーレイクパウエル

ホテル:Clarion inn, page

再び夜明け前から起き出し、日の出をホテルから眺めつつ1日が始まる。 朝の涼しいうちにモニュメントバレー内のハイキングコースを、3時間ほどかけてのんびりと一周した。 その後チェックアウトして、モニュメントバレー内をドライブした後、2時間かけてアリゾナ州ページに向かった。 夕食はパウエル湖のレストランで。

4日目

目的地:ホワイトポケット

ホテル:Grand Circle Bed & Breakfast

旅行前は行くかどうか決めてもいなかったが、行った結果としてはアメリカ滞在中で最も良かった場所の一つになったホワイトポケットに向かう。 高速少しとオフロードを3時間ほどかけてたどりついた先は、言葉にはしがたい絶景であった。 天候が悪化しそうな雰囲気であったため、1時間ほどの滞在で切り上げカナブ(kanab)へと向かった。
この日のホテルはB&B、やや狭いがとても清潔な部屋と大きなバスルームがあり、次の日の朝食は素晴らしかった。 人によるだろうがホテルよりも楽しめるかもしれない。

5日目

目的地:アンテロープキャニオンホースシューベンド

ホテル:Days Inn & suites Kanab

カナブ滞在のメインの目的はThe Waveの抽選を当てることであった。 結果から言うと、3日間連続の挑戦の末・・・私たちは抽選を当てることができなかった。 初日は嫁が、二日目と三日目は私が挑戦したが、1日10人の制限の前に敗れ去ることになった。 抽選会場では日本人の方も見かけたが、残念ながら彼らも当選することはできなかったようだ。
というわけでWaveは諦めて、この日はアンテロープキャニオンに向かう。 キャニオン内での採光がベストな時間であるため、お昼前からの見学ツアーにに参加した。 2時間ほどのツアーの後、近場のホースシューベンドを見学してこの日はカナブに戻った。

6日目

目的地:ザイオン国立公園(ナローズ)コーラルピンク砂丘州立公園

ホテル:Days Inn & suites Kanab

この日も抽選を外したため、セカンドプランのザイオン国立公園に向かうことにする。 カナブからはアクセスがよく1時間ほどのドライブ。 この日はナローズというトレイルをハイキングすることにした。 ナローズは一風変わったハイキングコースで、ほぼ全てのコースが浅い川の中だ。 川の中用の靴とショートパンツを用意してあれば歩くのにはそれほど苦労はしないが、洪水などが急に起こることもあるので、掲示板を見てからハイキングコースに入る必要がある。
その後国立公園を出たところの、タイ料理屋で夕食をとる。 国立公園のレストランということであまり期待はしていなかったのだが、非常に美味しかった。 カナブのホテルに戻ったら日の入りまで少し時間があったので、急遽コーラルピンク砂丘州立公園(coral pink sand dunes state park)に向かうことにする。

7日目

目的地:ザイオン国立公園(エンジェルズランディング)ブライスキャニオン国立公園

ホテル:Best western plus ruby’s inn

三日目の抽選も無事外す。 そこでザイオン国立公園を再び訪れ、エンジェルズランディングというハイキングコーズにトライすることにした。 私はなんとかクリアすることができたが、高所が苦手な私には難しいコースであった。
その後ブライスキャニオン国立公園に移動し日没を鑑賞したが、この日の天気は残念ながらいまいちであった。 その後夕食を食べた後、スターゲージングに出直した。 短時間で天気が好転し完璧であったので、天の川まで綺麗に鑑賞することができた。

8日目

目的地:ブライスキャニオン国立公園

ホテル:Clarion inn grand junction

夜明け前に起き出し日の出を見ようと試みるが、再び天気があまりよろしくなかった。 朝のうちに簡単なハイキングトレールを歩いて、ブライスキャニオンを後にした。 この日はグランドジャンクションまで戻らなければいけなかったので、6時間の長時間ドライブすることになった。 しかし12号線と24号線と呼ばれるとても眺めの良い道であり、交通量も極めて少なかったのでのんびりとドライブを楽しむことができた。
乾燥した砂埃の道を9日間運転したたジープはそれなりに汚れていたので(あまりに汚れがひどい場合はプラス料金を請求される場合もあるとの情報有り)、安い自動洗車に行って車内も軽く清掃してからこの日のドライブを終えた。

9日目

早朝にレンタルカーを返却し、朝方の飛行機でグランドジャンクションを後にした。 ちなみにこの空港での早朝のレンタカーの返却は、車を駐車場に止めて鍵はカウンターに置いてある箱に入れておくだけで良かった。

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アメリカ渡航手続き 〜ビザ申請

フランス、フィンランドと渡航手続きについて書いたので、この機会にアメリカの渡航手続きについても書いてしまおうと思い立った。 少し昔の話になるので忘れてしまったこともあるかもしれないが、できるだけ思い出して書こうと思う。
博士号取得後うまいように就職先が決まらなかった中で、関係者各位のご助力もあってアメリカに就職が決まることになった。 他に行くあてもない状態であったので、就労ビザがおりなかったらどうなってしまうのかと、妙に緊張感を持って申請に臨んだことを覚えている。 ヨーロッパの二カ国とは異なり、アメリカで働くにはビザ申請用にやや多くの手続きが必要だ。

アメリカの場合何はともあれ、仕事のオファーの書類を受け取るはずだ。 条件の交渉をしたい人はしても良いが、オファーレターにサインをして送り返すことで、人事が移住手続きを開始することができる。 この段階では学位証明や個人情報を記入した書類を人事に送る用に言われたと思う。 1ヶ月ほどでアメリカ国内での手続きが終わり、在日本アメリカ大使館でビザ申請するための書類(I-797など)が送られてきた。

その後の手続きについてはアメリカ大使館のホームページがとても詳しい。 まずは電子申請(ds160)をオンラインで行う。 ここでは写真をアップロードするのだが、古いカメラをつかっていたりするとなかなか基準を満たすのが難しかったりする。  色々と入力事項があり答えが明瞭でないものもあるが、ウェブで調べつつ正直に入力。 全てを入力した後、大使館に持参する確認ページを印刷した。 ビザの申請には面接が必要なため、大使館のホームページから予約をとる。 アカウントを作る必要があったかと思う。 申請料金の支払いはクレジットカードが使えた。 指定の支払いのページを、コピーして控えておく。
面接当日、在日本アメリカ大使館はさすがに大きかった。 面接時間少し前に来ると、大使館の前に面接を待つ人の列ができていた。 大使館の中に入ってみても、他の二カ国での経験に比べて面接に来ていた人はとても多かった。 初めての大使館で緊張していたが、面接は英語で簡単なやりとりのみで 無事終えることができた。 その後2週間ほどでビザが添付されたパスポートが送られてきた。

というわけで、アメリカ労働ビザ取得体験記でした。 手続きや必要書類は少しずつ変わっているだろうし、状況によっても違うかもしれない。 しかし、少しでもこれから申請される方の参考になれば幸いである。

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海外で炊飯器が見つからなかったら。。。

なんてことをアメリカで働き始める前に考えていた。 しかし、今ではよほど僻地に行かない限り日本米や炊飯器を手にいれるのに苦労することはないとは思う。 アメリカではカリフォルニア米が美味しかったし、フランスでも日本品種の米は十分に美味しい。
しかし私の場合なぜだか炊飯器を買うタイミングを逃してしまい、五年ほど鍋での米炊きを続けている。 稀に多少失敗することもあるが、だいたい美味しいごはんが炊けるし、仕上がりが少しずつ変わるのは楽しい。 鍋によるお米の炊き方は、以下の通りである。

米を水で普通に研いでおく。 給水はざるにあげても良いし直接水につけても良いが、最低三十分できれば一時間以上する。 炊飯器のように、給水時間を勝手に足してくれたりはしないので。 水の量は、大きめの軽量カップを使ってだいたい同体積程度をいれると良い。ざるにあげた場合は水が完全に切れるのでやや多めに水を入れる。 1割り増しといったところだろう。
調理には底がフラットなタイプの蓋つきの鍋を用意する。 テフロン加工で面積が大きいものを使うと成功率がやや高いかもしれないが、他のものでも大きな問題が起こったことはない。 フランスではテフロン加工のものは高かったので、金属製の小さな鍋を使っている。

最近は日本でもそうかもしれないが、フランスやアメリカだとガスより電気調理器がよく使われている。 タイプによって温度変化が極めて違うので、米を上手に炊き上げるには多少慣れが必要かもしれない。
とりあえず蓋をして中くらいの設定で水面がプツプツと軽く沸騰しだすまで待つ。 プツプツと沸騰するのが確認できたら、弱火から中火くらいの設定に変えて十分間炊き上げる。 ここの火加減はまさに装置次第なので、ベストのコンディションを見つけて欲しい。
その後調理器を止めて、蓋をしたまま放置して十分間ほど蒸らす。 うまくいっていれば、美味しいご飯が炊きあがっているはずだ。

失敗したとしても芯が若干残っていたりだとか、やや水分が多めのベシャっとしたご飯になる、または底の米が焦げ付くくらいのものである。 炊飯器が壊れた場合や気が向いた際にはぜひ試してみていただきたい。

 

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