en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

科学装置購入の事前情報収集のための企業訪問

ここのところ大きな予算の当たっている部署にいるため、装置購入の下見に企業訪問する機会が二度あったので、その時のメモ。

中欧の分析系装置の企業

こちらは中欧にある某分析装置関連の企業を見学しにお邪魔した時の話。買おうとしてたブツはX線散乱装置。まあそれなりの予算がつかないと買えない結構なお買い物。2泊3日の旅程で、2日目がまる1日企業訪問。

企業訪問のアポイントメント

こちらは全部同行のどっかの研究室のボスと企業との間のやり取り。
結構前からコンタクトはあったみたいだけど、予算がそろそろほんとにおりそうだから一度装置を見せてねっていう調子。さほど難しいやり取りはせずに日程だけ決めて、ついでに私ともうひとりの同行研究者が参加できる日程を決めてやり取りはおしまい。
この時点では企業内で1日を過ごすスケジュール、それから夜ご飯はご一緒しましょうねというくらいの決まりごとくらいだった。
それから自分のサンプルをテストできるとのことで、それを持って行くのを忘れないってのが重要なポイント。

企業訪問当日のスケジュール

ホテルから企業へ

朝方会社から15分ほど離れたところのホテルまで、担当の人が車で迎えに来てくれた。
結構ヨーロッパのX線散乱系の学会やワークショップに顔を出している人のようで、私以外の二人は面識があったよう。
小さな車に計4人で乗り込んで、会社までドライブ。

到着したのはなかなか立派な敷地の会社。大企業ってほどではないけれど、分析装置屋さんとしては、結構な規模の会社かな。受付はスルーしてそのまま装置のある実験部屋へ。
荷物を置いたらまずコーヒー。クッキーなどと、エスプレッソマシンとか、ジュースとかお水とかあった。こちらのコーナーは企業のお客さん用ってよりは、企業の人が使ってる場所っぽかったけど。

午前中はもっぱら実験

それはともかくとして、まずは肝心の装置の下見。
購入リストにあるまさにその装置がラボにはあった。まあ新製品の装置を買おうと思ったら大体はあるのでしょうね。
早速持って来たサンプルをみんなでテスト。こっからは結構時間がかかった。やっぱり新しい装置を買おうとしているメンツだけあって、みんなして結構ピッキーなサンプルを持参。

サンプルホルダーへのマウントから、装置の取り扱いは全て企業の人が執り行った。事故防止のためってこともあるのかな。
でも多種多様なサンプルホルダーや、特殊なサンプル環境をいくつか見せてもらった。ホルダーは液体や様々な形状の固体など全く問題ないし、最近の装置は研究室レベルでもオートチェンジャーなど足回りも良い。

一通りサンプルホルダーの取り付け方から、装置・ソフトウェアの動かし方を見せてもらいながら測定開始した。
最初は同行のボスが1時間ほどサンプルを測定。やっぱり新しい装置だけあって測定も早いしデータも綺麗。ソフトウェアも割とサクサク解析が進められそうだった。

続けて私のサンプル。
測定の足回りやデータの精度・範囲は十分良さそうなことが確認できた。だけどディテクターのギャップやサンプルの置き方の都合で、データ測定に多少は制限がありそうだった。まあシンクロトロン行ったってそんなことはあるんだから、どんな装置でも多少はしょうがない。

私のサンプルが終わったあたりでちょうどお昼時。休憩を取ることにした。

企業のレストランでランチ

この企業はヨーロッパらしいというか、素敵な社内レストランが付いていた。サラダのブッフェと、肉料理や魚料理、野菜料理のプレートを頼めるカウンター、それからパンやドリンクなど。ちなみにこちらは経費で落ちるからとのこと。

料理はタダ飯だからってわけではなく、全般にすごく美味しかった。ちょっとこの企業に就職したくなったくらい。ヨーロッパの企業らしくワインやビールもあったけど、この日はさすがにパス。

午後は実験と企業内見学

再び実験室に戻って今度は同僚のサンプル測定。
同僚は強度の変換やサンプル環境に少し思うところがあったようだけど、私たちの共通の見解としては、全体的にレベルが高いし、不利なところも少しの工夫でなんとかなるだろうというものだった。というわけでトライアルはとても好印象。

実験が終わった後は企業内見学。これはまあ全般に会社の宣伝だった。手広く分析装置を扱っているようで、いくつか興味のある製品があったので私は楽しめた。
それから企業内のマシンショップも見せてくれた。この手の企業としては普通なのかもしれないけれど、結構立派なマシンショップ。サンプルの足回りを変えたいとかは、相談してくれたらすぐ対応できるって言ってたのは、ここで作れるってことだろう。

会社の人と街中でディナー

そんな感じでおしまいになった企業訪問。ディナーは街中で会う約束をして一旦ホテルに戻ることに。企業からホテルまではタクシーで送ってくれた。こちらも経費払い。

ディナーは装置の説明をしてくれたエンジニアのオススメのレストラン。食事もそこそこ美味しかったし、ワインも美味しかった。んでもってこちらも経費。
この夕食で企業の人とはお別れになった。その後我々3人は街中のバー巡りに旅立ったわけだけど。

というわけでなかなか満足できる企業訪問だった。初めての企業訪問でどんなことするのかなとちょっとドキドキしてたのだけど、装置の説明や実際の使用・測定にほとんどの時間を費やせたのでとても良かった。
大きいお買い物なので結局入札プロセスになるのだけど、ここの装置をメインに考えて書類を作っても良いなと思えるくらい良い性能の装置だったし、アフターサービスなども問題なさそう。

アメリカのオーブン系の企業

こちらはアメリカでの学会のついでに、巨大オーブン装置界隈で割と有名な企業を訪問。直属のボスとの二人での訪問だった。
こちらは企業訪問が1日。そしてこの企業の装置を実際に使っている研究所の訪問が1日という日程。

企業訪問のアポイントメント

こちらもボスが結構前からコンタクト自体はあったんだけど、予算がついたしアメリカの学会いくしってことで、企業訪問を計画した。

ボスがメールで数回やりとりして日程などを調整したんだけど、当日の予定なんかに関しては直前まで謎だった。漠然としたスケジュールくらい言ってくれたら楽だったんだけど、アメリカの企業ってそんなものだろうか。
それからアメリカの企業訪問の場合は、事前にバックグラウンドチェックなどが入るそうで、名前やそれなり個人情報を送るように要請された。そこらへんカッチリしてるのはアメリカ。

企業訪問当日のスケジュール

ホテルから企業へ

この企業は空港のすぐそば。
というわけで前日に止まっていた空港ホテルから歩いて訪問。アメリカで大都市じゃないのに車を使わないでの移動ってかなりレア。一応歩行者信号ついてたけど、だだっ広い道路を横断するのがちょっと怖かった。

企業にたどり着いたら受付でチェックイン。
我々時間通りにたどり着いたのだけどちょっと待たされた。その後メールしてた担当者と会うことができて会議室に通される。そこでまたちょっと待たされた後に、セールスエンジニアの人が現れる。ちなみに部屋にはコーヒーと水が準備されてた。

くるはずだったもう一人のエンジニアが来れないみたいな話がありながら、向こうの予定通りのスケジュールをこなすことに。
担当のセールスエンジニアの言うところによれば、向こうが10分ほど装置などに関するスライドの発表をして、それからこちらも10分ほど研究内容のスライド発表をして基本的な情報交換。
それから適当に質疑応答しながら意見を酌み交わした。

まあ向こうがどういうことができるとか、こちらがどういう意図を持っているっていう情報を交換はできたんだけど、2vs2しかいない少人数でこういう形でやるべきだったのかっていうのはちょっと疑問だったかな。
まあ購入した場合にどういうことができるとか、どんなアップグレードができるとか、大まか必要な予算規模とかは情報交換できたのでよかったけど。

そのあとは向こうの企業の社内見学。こちらの会社の場合は最新機器を置いているってよりは、古いオーブンや、フレクシブルなセットアップが可能なカスタムオーブンみたいなのを会社の中に置いていた。

パネラのデリバリーでランチ

久しぶりのパネラブレッド。パネラブレッド好き。美味しい。企業の経費で。

企業の他のグループの人たちも混ざりながら、雑談をしつつの昼食。ちなみに朝の会議にいるはずだったエンジニアも来てた。まあアメリカの企業へのヨーロッパからのお客さんのお迎えなんてそんなものなのかもしれない。

んでお昼が終わったらディスカッションもおしまい。あっさりしているようだけど、自分のサンプル持ってきてテストができるとかってんでなければ、まあそんなに話すこともないよなってのも確か。

翌日に研究所に同行するので、この日はそのまま空港へと向かったのだった。

アメリカとヨーロッパの企業を訪問しての雑感

といわけで未経験だった装置購入の準備のための企業訪問を立て続けに2個こなした。
どちらも予算的には結構な規模のお買い物なので、装置の選択に間違いは犯したくない。もちろん最新の装置を買う場合は、そんなに問題があることはないだろうけど、
だけど実際に企業を訪問して細かく話を聞いてみると、やっぱり新たな情報や気づきがあるし、各社製品にそれなりの違いはあった。
特におっきなお買い物の場合は、多少旅費をかけてでも事前にしっかり装置や会社を見ておいた方がいいだろう。

あとは雑感としては、ヨーロッパの企業の方がお客さん感があったかな。アメリカの企業はビジネスパートナーとしてこちらを見ているって感じだった。それがお国柄の違いなのか、分析装置とオーブンっていう業種の違いによるものなのかはわからないけれど。

関連記事

1. python・科学記事のまとめ

D

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

アメリカはフロリダ州オーランドへのビジネス旅行

最近体力が落ちてきたせいかスキップしたくてたまらないアメリカ化学会なんだけど、今回は直属のボスがセッションを持っていたので、そのセッションでの発表をしてきた。

ついでだからそのボスと一緒にアメリカの会社と研究所を1箇所ずつ回ってきた。なので目的地3つ、そして全部で十日を越えるなかなかハードな旅だった。

とはいえビジネル旅行だから特に書くこともないんだけど、旅行中に気になったことなんかを適当にメモしていく。

ESTAでのアメリカへの2回目の入国

エスタってそういえば2年間有効だったよなってことで、昨年に入国に使ったエスタの情報をメールから引っ張り出した。
それによるとどうやら本当に有効だったようなので、そのエスタを再利用することにした。

それで気になったのが登録情報を更新する必要があるかってこと。申請する時には滞在先のホテルとかを一応入力していたので、更新する必要があるのかなあと思ったのだけど、ちょっと調べた限り特に更新する必要もないという意見が大半だった。のでそのままの状態で使用したんだけど、特に入国に問題はなかった。

フィンエアの機内サービス

エコノミーのアルコールのサービスが最初の食事時だけになった。これってフィンエアだと昔から? なので飯の時にビールと白ワインを一緒にもらっておいた。そしたらそのあとにワインボトル片手に持ったCAが回ってきたので、せっかくなので赤ワインを追加で。
帰りの飛行機も同じように食事の時に配膳台の飲み物が1回と、ワインを持ったCAが1回だったので、少なくともアメリカ便はこういうシステムなのだろう。

あとうちのボスが飯が少なくなった気がするって言ってた。こっちも私は前ん時を覚えていないからなんとも言い難い。まあうちのボスはフィンエアのシルバーステータスになるくらいは使ってるのできっとそうなんだろう。

ニューヨークJFKでの入国審査

今回もエスタでの入国。昨年はニューオリンズ空港に到着してえらいちっちゃい入国審査場だったので、飛行機1便しかなかったのにえらい時間がかかったのを覚えている。
今年はおっきいJFKなのでサクサクと進むのかなと思いきやそんなことはなし。複数便到着してたのかもしれないけれど、やたらと長蛇の列ができていた。

さて入国審査では、普通の外国人用のラインと、アメリカ人用のライン、そしてエスタとかで自動マシンを使ってから入国する人のラインがあった。
私とボスは自動マシンのラインに行ったんだけど、これが多分失敗だった。
マシンでの入国情報を打ち込んでバーコードをもらうのはすぐに終わったんだけど、そのあとの実際にハンコをもらうカウンターのところが大混雑。
しかもアメリカ人用のラインと混ざってしまっていて、どんどんと新しくきたアメリカ人を先に回していくもんだから、余計に時間がかかっていた気がする。
アメリカの入国審査ラインだけはいつまでも効率化されないのだから面白いものだ。
ちなみに普通の外国人用のラインはそんなに人が並んでなかったので、そっちに並んだ方が早かったかもしれないとうちのボスと話していた。

閑散としたバッファロー空港

ナイアガラの滝で有名なこちらバッファローでは、オーブン関係の装置の見学に会社訪問をしたのだった。

以前バッファローに行った時ってナイアガラのハイシーズンだったのでとても混雑してたんだけど、このシーズンはどうやらガラガラの模様。バッファローってナイアガラで持ってるんだなあというのが実感できた。

ちなみに会社は空港のすぐそばだったので、空港の1km圏内から脱出せずに翌日に次の目的地にフライトっていうのは、これまでで初めての体験だったかもしれない。

オーランドのオレンジカウンティーコンヴェンションセンターの周り

オレンジカウンティコンヴェンションセンター

なかなかオシャレなコンヴェンションセンター

さてようやくたどり着いたオーランド。
今回は学会が目的なのでディズニーランドに向かうバスには乗らずタクシーでオレンジカウンティーコンヴェンションセンターのあたりへ。
価格は大体40ー50ドルくらいプラスチップ。

コンベンションセンターの近くのホテルRosen inn at pointe

今回私が使ったのはこちらのRosen inn at pointe。
この辺りえらい大量のRosen系列ホテルがあるんだけど、私が使ったのはその中の安めのやつ。一泊80ドルくらい。
なぜだかチェックインの日がべらぼうに混んでいて、チェックインをするのに20分ほど並ばなければいけなかった。他の日はさほど混んでなかったので、きっと何かイベントでもあったのかな。
こことても広いホテルなのでチェックインをするとXX棟のXX号室ですってマップに書きながら説明してくれる。

割と古めのアパートのような部屋でバスルームは小さめ。だけど十分に部屋は広いし、ベッドとテーブルと椅子があったので、私には全然よかった。
アメニティーはシャンプーコンディショナーと石鹸はついてたし、コーヒーマシンも付いていた。コーヒーを設置する部分を取り外せるタイプだったので、カップヌードルを作るのにも使えて好印象。
気になったのはちょっとシャワーの水圧が弱かったことくらい。真夏の暑い時期とかだともうちょっと爽快に汗を流したいと思うかも。ドライヤーも付いてた。アメリカは安めのホテルでも付いていることが多いかな。
それから電子レンジと冷蔵庫。高級ホテルだとこういうのは逆に付いていないので、外で飯食うのがめんどくさい時にレンチンでご飯を済ませられたのもよかった。

rosen innのブッフェのテイクアウト

Rosen Innホテルのブッフェのテイクアウト

ちなみにこのホテルレストランとバーとコンビニショップが付いている。バーは使わなかったけど、レストランはテイクアウトもできるブッフェスタイル。持ち帰りの場合は重さで値段が決まる。味はまあそこそこだけど、パッと食べたい時には良いかもしれない。
コンビニは値段は若干高めだったけど、サラダが5ドルくらいで売ってたり、何個か良い商品もあった。ビールとかは近くのCVSとかドラッグストアに買いに行った方が良い。

コンベンションセンターの周りのレストラン

Denny’s: 9880 International, Orlando ☆☆☆

あのDenny’s。意外と使ったことなかったんだけど、ポットローストを頼んだら結構美味しかった。この辺り高いレストランばっかりなので、ちょっとジャンクな感じの食べ物がそこそこの値段で食べたかったら良いかもしれない。

ハイアット・リージェンシー・オーランドのレストラン B-Line Diner? ☆☆☆

アメリカ時代の同僚と他の大学の割と有名な教授と一緒にランチ。
お魚のサンドイッチにチップを合わせて20ドルくらい。まあこの辺りの価格としてはそこまで高いわけじゃないけど、やっぱりちょっと高い。お味の方はまあ普通だったかな。雰囲気は良かった。

Taverna Opa Orlando: 9101 International Dr #2240, Orlando ☆☆☆

学会で一緒になった昔の同僚のギリシャ人の見つけたギリシャ料理屋。自分で豆を潰すスタイルのハマスがユニークなお店だった。
ギリシャ料理ってことでちょっとタコに期待して注文したら、ちょっと期待外れだった。味は悪くなかったんだけど、タコはやっぱり歯ごたえがないとなあ。メインはSantorini Shrimp。こっちは結構美味しかったと思う。
全体としては悪くはなかったとも思うんだけど、ちょっとお高めだったこともあり星3つにしておく。今グーグルで写真見てたら肉の写真が多いから、やっぱりアメリカは肉を頼むのが正解だったのかな。

Copper Canyon Grill: Pointe Orlando, 9101 International Dr #1220 ☆☆☆☆

というわけでステーキ食べたら美味しかった。やっぱアメリカは肉食っといたほうがいいってことらしい。同僚が食べてたホタテはそんなでもなかった見たいだし。フロリダだからってシーフードが必ずしも美味しいわけじゃないっていうやつだね。

アメリカからフィンランドへの時差ボケ

お昼アメリカ出発で夜寝ながらフィンランドの朝10時に着くフライトって感じで、比較的時差ボケしにくいのかなって思ってたらめちゃくちゃボケた。飛行機で寝れなかったからってのもあるかもしれないけれど、それにしてもボケた。今までで1・2を争うくらい直すのが大変な時差ボケだった。

考えてみると去年ニューオリンズから戻ってきた時もだいぶボケた記憶があるので、アメリカからヨーロッパ便はあんまり体に合っていないのかもしれないな。

というわけで本当にあんまり書くことのなかった投稿でした。

D

関連記事

1. 海外旅行記のまとめ

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

[映画感想]The girl in the spiders web・蜘蛛の巣を払う女を見た感想

こちらはアメリカからフィンランドに戻る飛行機の中で見た映画『The girl in the spiders web』……むしろ最近飛行機の中くらいでしか映画を見てないな。
長距離飛行機旅行は疲れはたまるけれど、新し目の映画をいくつか消費できるのがいいところ。フィンエアの機内映画は英語字幕をつけられない映画も多かったんだけど、この映画は英語字幕がつけられた。

どうでもいいけど蜘蛛の巣を払う女ってちょっと面白邦題ではないだろうか。

いつも通り映画の評価は10点満点で。

映画の総評 8
原作や設定 6
構成と展開 10
英語の勉強 9

カテゴリはスリラーとのこと。
設定はよくある感じのなんの変哲も無い映画でスリラーって感じは受けなかったんだけど、とにかくテンポが良くて飽きさせない映画だったってのが好印象。アクション多目だけど主人公が程よく弱いのも良かった。いいアクション映画だったと思う。
それから別にスェーデン人が多いってわけでもないんだろうけど、スェーデンが舞台なせいかなんとなく英語が聞きやすかった気がする。

さて、以下は少しだけネタバレありの感想なので、続きを読むタグを打っておく。

“[映画感想]The girl in the spiders web・蜘蛛の巣を払う女を見た感想” の続きを読む

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

[映画感想] Crazy Rich Asians・クレイジー・リッチ!を見た感想

仕事が溜まっていたアメリカ行きの飛行機の中。2時間ほどで仕事へのエネルギーが切れてしまったために見ていた映画。
飛行機の映画欄を眺めていて、最近の映画を全然知らないなってことに気づいた。もう少し情報収集すべきだなとちょっと反省。

と言うわけで別にこの映画が見たかったと言うわけでもないのだけど、なんとなくあらすじが面白そうということで鑑賞。

映画の評価は10点満点で。

映画の総評 6
原作や設定 7
構成と展開 3
英語の勉強 8

全般としては普通の映画という印象。途中で見るのをやめようとは思わなかったけど、もう1回見るかと言われれば見ないくらい。
まあ婚約者に連れられてシンガポールに帰ったら、べらぼうに金持ちの息子だったよっていうお話。

以下は少しネタバレありの内容の感想なので、一応続きを読むタグを打っておく。

“[映画感想] Crazy Rich Asians・クレイジー・リッチ!を見た感想” の続きを読む

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

[映画感想] idiocracry・26世紀青年を見た感想

Webの片隅でこの映画の話題を目にして、割と興味がありそうな内容だったので、youtube movieでレンタルを購入。
レンタルは48時間で4ユーロ。購入すると10ユーロくらいだったと思う。どちらがお得なのかは微妙なところだけど、この映画はまあもう1回は見ないかなって感じだったので、レンタルでよかったのかな。
youtube movie初めて使ったけど、アカウントが入っていれば購入はクレジットカード番号を入れるくらいなので、割と簡単に購入ができた。値段はまあ安いって感じではないけれど、利便性は高いのでまあよしといった感じ。ちなみにSafariだとなぜか動かなくてChromeを使った。設定かな。
今はNetflixとか契約してないので、単発で映画をぱっと見たいならいいのかもしれないなと思った。

以下は多少ネタバレありの感想。なので映画を見てない人はスルー推奨かつ、続きを読むタグをつけておく。

“[映画感想] idiocracry・26世紀青年を見た感想” の続きを読む

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

2018年の終わりに1年を振り返って

みなさま2018年はよいお年だったでしょうか?2018年も残す所あとわずかですが、最後までよいお年をお過ごし下さい。また来年2019年もみなさまにとって良きお年でありますように。

さて、今年は私にとっては割と停滞した年。
仕事はさほどうまくいかず、そしてプライベートの時間も余裕がなくて、レストラン開拓などあまりできなかった。一方そんな中でも順調に育ってくれている子供のL君。まあそれだけで良いかと思えるのだから子供は良いもの。

そんなわけで今年のまとめは去年ほど書くことがないので、カテゴリーなしで10個印象に残ったことってだけを書いていきたい。

2018年の10大印象的出来事

1 アイスランド初上陸・DXL

ゴーザフォスと虹

なんとなく行きたかったアイスランドに初上陸。美しい自然が記憶に残った旅。11日間をかけてアイスランドを一周した。
アイスランドは滝に代表される自然豊かな国。夏場はとても過ごしやすい気候なので、リラックスしたドライブ旅ができた。

内部リンク: 8月のアイスランドを10泊11日で一周する旅・旅程編

2 座長の初体験・D

こちらは最近の出来事なので印象に残っているので2位に。
あまりうまくさばけなかったのだけど、座長という貴重な体験をさせていただいてた。次の機会があればもうちょっと上手にやりたいところ。

内部リンク: サイエンスセミナーで座長をしてみよう

3 スペインはカナリア諸島・テネリフェへの旅行・DXL

テネリフェの竜血樹

こちらも最近の出来事で印象に残っているというのが大きい。最近すぎてまだ旅行のブログも書き終わっていない。

アフリカ大陸のすぐそばだけどスペイン領であるカナリア諸島。常春の島だけあって、冬のバカンス旅行にとても良い場所だった。チャンスがあればまたいくかも。

内部リンク: 12月のカナリア諸島・テネリフェ島での1週間バカンス 〜準備編

4 フィンランドの運転免許の取得・D

なんだかもう随分前な気がしてたのだけど、これも今年だった。

フィンランドの運転免許を取得したのだけど、嬉しいことに15年間有効。
アルファベット表記の運転免許証は結構どこでも使えるから、これで国際免許はしばらくいらないだろう。日本も免許証にアルファベット表記つければいいのに。
これで日本、アメリカに続いて3カ国目の免許証。

日本の免許と交換で取得できたので、試験は受ける必要なし。だけどそれなりに色々準備は必要だった。

内部リンク: フィンランドの運転免許証を日本の免許証と交換で取得する

5 デンマークはコペンハーゲン初上陸・DXL

ニューハウンへの帰港

再び海外旅行から。
コペンハーゲンはとても良い都市だった。都市型旅行なら北欧で今のところ一番好き。することたくさんあるし、ご飯も美味しいし。

内部リンク: デンマークはコペンハーゲンの観光名所のまとめ

6 Airbnbの良さ(特に北欧)・DXL

宿泊した部屋

今年はフィンランドの国内旅行から、アイスランド・コペンハーゲン・カナリア諸島旅行の海外旅行とAirbnbをよく使う年だった。

どうやら日本は法律整備の関係で結構残念なことになったと聞くけれど、ヨーロッパ特に北欧ではかなりオススメできる。業者も個人も入り混じっているけれど、スーパーホストを選んどけばまず間違いないだろう。

7 大阪なおみちゃんの全米初制覇

今年全然テニス見れなかったんだけど、これはテレビ観戦できてよかった。

サバレンカ戦に苦しんだの以外はかなり順調に勝ち進んだ印象。
最後はちょっとセリーナが目立った決勝になってしまったけれど、なおみちゃんの落ち着いたプレイっぷりがより印象に残った。

来年もぜひぜひグランドスラムを制覇しちゃって欲しい。

内部リンク: USオープンテニス2018の観戦記

8 当ブログの日本語記事200投稿達成・D

地道に書き続けて来たら200投稿に達していた。

さすがに最近書き足が鈍ってきたので、来年で300は無理かな。2020中には300を達成したいところ。

内部リンク: 国による生活環境の違いについて 〜4カ国+1に住んでみての感想

9 ロシアW杯のテレビ観戦

こちらもフランスに実験旅行に行ってたりしてあまり見れなかったんだけど、そのフランスが優勝したり。日本が久々に決勝トーナメント進出したりと、なかなかに面白いワールドカップだった。
サンクトペテルブルグ行きたかったな。

内部リンク: 2018ロシアW杯のグループステージの雑感

10 フィンランド国内トゥルク旅行・DXL

もうちょっと近づいたトゥルク大聖堂

今年唯一のフィンランド国内旅行。

とてもコンパクトで綺麗な都市。なかなかよかった。小さな都市に見るところがたくさん詰まっているし、夏場はとても綺麗な都市だ。

内部リンク: フィンランドの古都トゥルクの観光名所 〜二泊三日のトゥルク旅行

番外編 息子のL君の順調な成長

これが一番嬉しいことなのだけど、順調すぎて特に大きなイベントのなかった今年。最近は英語・中国語・日本語を織り交ぜてなにやら色々しゃべっている。

来年は保育園に入ることになるのかな。

ではみなさま良いお年を。

D

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

全仏オープン2018の開幕 〜ナダルか否か

今年もクレイコートのグランドスラムが幕を開けた。
今のところまるで昨年の結果をなぞるように全豪をフェデラーがとって、クレイシーズンはナダル無双中。
このまま去年と同じような展開で進むのか。さすがにそんなことはさせなくて他の人たちが頑張るのか。特に全豪で若い世代がベスト4まで台頭したような流れが続くのか。なかなか今年は面白い展開になっていきそうだなと思う。

残念ながらそんな面白そうな今シーズンのテニスが今のところほとんど見られていない。
しかしグランドスラムくらいはと思いユーロスポーツのオンラインストリーミング(Eurosports player)を1月購入した。7ユーロで色々スポーツ見られるからまあ悪くない。そういえばEurosports playerはW杯は見られるのかな?

全仏オープン2018のベスト4予想

参考までに2017年のベスト4。

優勝   ナダル
準優勝  パブリンカ
ベスト4 マリー・ティエム

ナダルが決勝に強いパブリンカを下して全仏10勝目。
そればっかりが記憶に残っていたけれど、そういえばこのころはまだマリーがいたんだった。その反対側がティエムだったのは全く記憶になし。

Dの予想

ナダル山:ナダル

まさにナダルのためのナダル山。怪我でもしなければナダルでしょう。
相変わらず土での強さに翳りは見えない。土マスターズを二つ勝っての全仏オープン。ただ去年と異なり今年はマドリッドでなく最後のローマを勝ったので、やや休憩が短いのが不安材料?しかしこの山を疲れなしで登ったら11勝はかなり近いか。

あとはシュバルツマンに頑張って欲しいところだけど、今年あんまり調子よくないのかな。あまり名前を見ない。あとはシャポバロフがどこまでやれるか。

チリッチ山:デルポトロ

なんだかシードが順当そうな山。
こちらも怪我がなければデルポトロが強そう。怪我がありそうな気もするが。なぜだかチリッチがクレイでデルポトロに勝つイメージがない。
最近名前をよく聞くエドモンドが割と良さげなドローでどこまで行くか。1試合くらい見てみたいところ。
一方最近調子の悪そうな杉田さんには初戦を取って、イズナーをなんとか攻略して欲しい。

ディミトロフ山:ジョコビッチ

いろんな人にチャンスのありそうな山。
ジョコビッチがベスト4いけるくらいは戻ってきてるんじゃないかと予想。ディミトロフは昨年からしばらく良さげだけどクレイだしなあ。

ズベレフ山:錦織

なんだか大変そうな山。
錦織さんもけったいな山に入ってしまったけれど組み合わせ次第では。普通にベスト4の力はあるよね。
ズベレフはグランドスラム勝てない説を吹き飛ばせるかどうか。ティエムもいいんだけど、大切なところで絶好調強敵を引く錦織さんぽさが。パブリンカはさすがにまだ戻ってないじゃないかと予想。

というわけでベスト4は以下のような予想。

優勝   錦織
準優勝  ナダル
ベスト4 デルポトロ・ジョコビッチ

Xの予想

優勝   ナダル
準優勝  ジョコビッチ
ベスト4 デルポトロ・ティーム

珍しく嫁とベスト4のメンツがほぼ一致した。
しかしユーロスポーツプレーヤーいろんな会場見れるからどこを見るか悩むな。

D&X

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

フィンランドで迎える2018年4月1日のイースター

今日4月1日は2018年のイースター。 日本語では復活祭というのかな。 言葉くらいは聞いた事があったけれど、日本にいた頃にはあまり馴染みのあるイベントではなかった。

イースターとは

easter egg

ムーミンとFazerのイースターエッグ(2−3€)、中はチョコレート

「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」[1]

に行われる、イエス・キリストが十字架に架けられた後に復活した日を記念する祭。 キリスト教徒にとってはとても大切な日。

キリスト教徒でなくても、なんとなくカラフルに色付けされた卵を見るとこの日を思い出す人はいるかな。

ヨーロッパでのイースターの日付について

今年は4月1日とキリの良い日となったイースターだけど、この祝日は太陰暦由来なので毎年日付が変わる。 ついでに東ヨーロッパ(主に正教会の東方教会)と西ヨーロッパ(カトリックやプロテスタントなどの西方教会)では、たまにかぶるけれど日付が異なることの方が多い。 これは西方教会ではグレゴリオ暦を使い、東方教会ではユリウス暦で計算するため。

さて我らが北ヨーロッパに位置するフィンランドはどうなんだというと、どうやら西ヨーロッパの日付を用いている模様。 今年の東ヨーロッパでのイースターは4月8日なので。 地図だけ見るとフィンランドの位置はほぼ東ヨーロッパなので不思議といえば不思議。

しかしフィンランドではルター派のプロテスタントが多数派なので、そういう意味では西方教会由来の日付というのは自然なことなのだろう。 ちなみにヘルシンキの名物であるヘルシンキ大聖堂はルター派に属しているそうだ。
一方で少数派とはいえフィンランド正教会も国教とされている。 フィンランド正教会は東方教会に属するのだろうけど、正教会系列では珍しくなぜだかグレゴリオ暦をイースターの日付の計算に使うそう。
というわけでフィンランドのイースターは、宗派によらず西方教会の日付で良いということになる。

イースターに関する雑感

さてフィンランドではイースターに合わせて、金曜日、そして次の月曜日が祝日となっている4連休。 なので別にキリスト教ではない我々外国人にも連休で嬉しい日々だ。

最近ボスとこのイースターについて話していたのだけど、カトリック系のキリスト教国では大々的にイベンドをやっているとのこと。 なのでイースターの雰囲気を味わいたかったらスペインなどそういった国に行った方が良いと。
一方でフィンランドなどでは大きなイベントはないけれど、ゆっくりと過ごすのには良いそうな。

そういえばアメリカにいた時も金曜日はgood fridayと呼ばれて祝日になっていた。
この投稿を書いていて、キリスト教徒のフィリピンの友達が結構イースターを重要視していたことを思い出した。 彼女の家族はエッグハントのイベントに顔を出しに行ったと言っていた。
子供がもう少し大きくなったらそういうイベントを探すのも良いかな。 フィンランドにあるかは知らないけれど。

mammiとpasha

マンミとパスハ

ちなみにフィンランドでは正教圏ではチーズケーキのようなパスハ(Pasha)を食べる。
K-Supermarketではちっちゃなパッケージしか売っていなかった。 これだと1つ1ユーロしない。
ちなみに味はチーズケーキというよりはヨーグルトっぽいかった。

マンミを牛乳と合わせて

牛乳と合わせたマンミ

それ以外ではマンミ(Mämmi)という黒いペースト状のお菓子を食べるのが一般的だそう。 練り上げたライ麦粉を糖蜜やオレンジピールと混ぜて焼き上げたもの。
上の写真のものは700gで2ユーロほど。 ブランド次第で結構お高いものもあった。
味は・・・うーん。 黒糖菓子みたいのが好きな人にはいいかもしれない。 私の好みではなかったけど。

このお菓子は見た目がなかなかあれなので、ダーティージョークに使われたりする。 どこか栃木の郷土料理しもつかれを思い出す話だ。

[1] 「復活祭」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org)。2018年3月11日 (水) 08:29更新版

D

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

日本で時折り起こる研究不正疑惑への雑感

旬は過ぎたけど京大のips細胞研究所の研究不正が話題になっていた。 サプリメンタリーを含めて論文のほぼ全ての図表が対象ということ。 なので残念だが意図的な改竄なのだろう。

表に出てこない研究不正というのもあるだろう。 しかしこういった生命科学の分野は成果や雑誌が派手になりやすいもの。 インパクトが大きい反面比較的バレやすい分野なのかもしれない。 それだけ期待をされている分野ともいえよう。

私のいる分野は正式だろうが不正だろうがあまり注目されない分野なのだが、この機会にせっかくなのでちょっと研究不正について考えてみることにした。

研究不正が起こるのはなぜか?

最近あまり見ないけれど、きっとこういう改竄もあるのだろうね。 資金出すから都合の良いデータ出しといて的な。
網羅しているかは知らないが、発覚した研究不正の一覧についてはwikiでみることができる[1]。

研究者は研究資金の提供先から影響されちゃいけないのだ。

研究者の不安定な将来

最近はむしろこっちが多いのではないだろうか。 やっぱりなんだかんだで研究者の不安定身分ってのは大きいよ。 特に日本では。
某東大の教授がおっしゃっていたけれど、日本ではある年齢域を超えるとそれに合わないポジションが取れなくなる。 だからなんでも良いからさっさとポジション取れと。
そういうシステムを変えることのできる立場の人が、学生をそっち方向に後押ししてるんだからシステムが変わることは当分ないはず。

現状そういう状態なのだからポスドクや任期付助教は、できるだけ早くにやめたいというポジション。 それではじっくりと腰を落ち着けて研究に邁進することも難しい。
年が行ってようが行ってまいが能力のある人がふさわしいポジションを取れる制度ならば焦ることもない。 むしろしっかりとポスドクや任期職中に技術・知識・人脈を広げることに集中できるだろう。 逆に実力に合わないポジションを早々に掴んでしまうのもなかなかにして不幸なことだろうしね。

私もポスドク期間がだいぶ長いが、次のステップに進んでも大丈夫かなと思えたのはつい最近だ。 私はいろいろと他の問題も抱えているから、実際に次のステップに進めるかどうかはわからないがそこは今は問題じゃない。
数年前に運だけで次のステップに進んでいたら、きっとうまくいかなかっただろうなと思うのだ。

それからドロップアウトした研究者の受け皿ってのもはっきりしていない。 というかあるのかな? 例えば企業が研究職のような特化した人たちを中途で上手に採用するのにはそれなりに経験とノウハウが入りそう。 ヨーロッパ・アメリカは少なくとも求人は見るけれど、日本はどうなのだろう。
もちろんボスのコネとかで企業に行く人もいるし、自力で何かしら見つけて転職する人もいる。 とはいえどこに行ったかわからない人もいるのだからもったいない。
なんだかんだでphdまでとる才能か努力を見せた研究者。 そんな人材をうまいこと再利用できる仕組みってのがあっても良いのじゃないかとも思う。
わかりやすい逃げ先があれば不正してまで待遇の良いわけでもないアカデミックな研究職に執着することもないだろう。

だいぶ脱線したので話を戻す。 そんな不安定な状況下で一発当たれば大きい研究テーマをやっていたとする。 後1・2個良いデータがあるだけでハイインパクトな雑誌に投稿できるってなったら、何かしら悪魔が耳元で囁いちゃう人もいるんじゃないか。 特に職が期限切れ間近だったらね。

技術的容易性

実験研究者の場合研究不正は技術的には難しくない。 理論研究の研究不正ってあったのかしら?

実験の場合数値の改竄なんて追試をしなきゃ分からないだろう。 近年だと得られた図を適当に捏造するなんてのも別に難しいことではない。 そういった画像改変スキルなどは別の職種ではむしろ求められるものなんじゃないだろうか。

そもそも論文を書くときに生データをそのまま載せることはまずない。 生データってとってもわかりにくいから。 そんな生データを綺麗にみせるために色々と工夫する必要がある。
そんなデータプロセスはデータを綺麗に見せつつも、科学的本質を変えないようにというところに苦労するものなのだ。 これには理論的な補正、偶発的機械的エラーの修正、バックグラウンド除去、スムージングなどの操作が含まれる。

しかしあまりにこういったデータプロセスに慣れすぎると、思わず手が滑ってデータを綺麗にしすぎた! なんて不正もあるのでしょうかね。

内部発覚の可能性も低い

一番気がつく可能性が高いのは直接の研究の上司だろう。 しかし同じ目標を目指して苦労してデータを集めていて、ちょっと都合のいいデータが出てきたとする。 それを疑うことのできる研究者というのはあまりいないかもしれない。
というかいちいちデータの捏造を疑ってくるボスとか嫌だし。 解析ミスを疑う人はかなりいるので、その過程でふと改竄を見つけるなんてことはあるのかな。

シニアオーサーが直近のボスじゃない場合はそこでも発覚のチャンスありか。 シニアオーサーは結構しっかり読む人が多いと思う。
ここでもやはり捏造を疑うってよりは、何かおかしいから追試したらってくらいで言われるのだろうけど。

それ以外の著者が気づくかというと微妙だと思う。 今回の論文も10人も著者がいるらしいけど、逆にしっかり読んでる人が少ないって可能性もある。
自分の実験と結果考察が絡んでいない場所までがっつりと読み込んでくれる。 そんな時間のある素敵な共同研究者って残念ながらあまりいない。 たまにいると逆に面倒臭かったりもするけれど。

雑誌の査読を通り抜けちゃう可能性も結構ある

さていよいよ論文をどっかの雑誌に投稿するとする。 科学論文は最初に雑誌のエディターが読む。 論文が新規性があってその雑誌にふさわしいかどうかを判断するのだ。
ここが通常の論文を通す時には意外と難しいところなんだ。 しかしエディターはよっぽどあからさまでなければ研究不正かどうかなんて考えもしないだろう。
あからさまならその前段階ではじかれているだろうし。 というわけで改竄されたような派手論文はむしろ通り抜ける可能性が高い。

エディターの審査を通り抜けるといよいよ同じ分野で学ぶ研究者の査読(論文が正しい方法でデータをとって、正しく解釈しているかのチェック)へと回ることになる。
査読に当たる研究者は著者からも推薦できる雑誌が多い。 それから査読をしてほしくない研究者を数人選ぶこともできる(とても同じ分野を競っている同業研究者など)。
大概は推薦から一人か二人、雑誌独自に選んで一人か二人といった感じで査読者が選ばれるだろう。

さて。 分野しだいだろうけど完全に同じことをやっていて、かつ公正に評価してくれる研究者ってのはなかなかいない。
そうすると同じテーマをやってるけれど解析手法は違う人。 同じ解析手法だけどちょっと違うタイプのサンプルを使ってる人。 そんな人たちへと査読が回ることになる。
そうなると査読が回ってきた研究者は、自分の専門でわかるところを中心に読むことになる。 そのため自分の専門以外の部分へのチェックは甘くなることもあるだろう。
私自身が査読した経験でも似たような事例がある。 かなり考察の甘い論文だったので、かなりきつめの修正を要求したことがあったのだ。 だがその時のもう一人の査読者は4行くらいの短文。 しかも問題なしの良い論文だとのことで終わっていた。
翻って自分が論文を投稿する場合でもだいたいそんな感じだ。 一人か二人は真面目に読みこんでくれることが多いけど、読んだか読んでないかわからないような返答が混ざっていることもあるものだ。

それから査読をするにしても査読者は研究不正を前提に論文を読んだりはしない。 なのでむしろデータが綺麗な不正論文は、ここをあっさり通り抜けてしまう可能性が高いとすら言える。

真面目に追試する時間のある人があまりいない

さて一旦査読者の審査を通り抜けると、論文が出版されることになる。 ここまできたら発覚の最後のチャンスだ。
少しでも興味を持たれる内容の論文だった場合、どこかしらのグループが再試や実験手法を応用しようとするかもしれない。 今回のケースはこの例だろうか?
なので興味を持たれない不正論文は単に埋もれていくんじゃないだろうか。

ちょうど私も今ある論文の実験の追試をボスに頼まれてやっている。 これがなかなかにして面倒臭い。 適当に書いてあることも多い実験手法を、一つ一つと再現していかないといけないからだ。
完全に実験をコピーできたと思っても何かしらその論文の手法と異なるところがあるかもしれない。
というわけでぱっと追試して同じ結果が出なかったとしても、研究不正という言葉は浮かばない。 手法の細かい条件設定や何かしら書き洩らされた描写があるんじゃないかなど、チェックすることがたくさんあるからだ。

何度か追試をして同じ結果が出ない場合、いよいよ論文の著者に連絡することになるだろう。 論文を投稿すると一人か二人連絡担当の著者を決めているはずだ。 論文を読んでも不明なことは彼らにメールして確認することができるのだ。 そこで書き落とされた手法がないかを確認する。
そこでいろいろと言われたら一つ一つチェックしていくことになる。 それでも再現できないとなったとき、初めてどうなってんだってことになる。

この追試の過程ってかなりの時間がかかる。 ぱっとやって再現しなかったら諦めちゃう研究者もいるんじゃないかな。 よっぽど結果に興味があるだとか、その方法をどうしても応用したいとかじゃなければね。

研究不正を防ぐには

実験ノートよりもパソコンをなんとかしたい所

よく言われる実験ノート。 数年前の理研での一件の後、大学での実験ノートが厳しくなったとの話を聞いた。
しかしこれは今の時代あまり効かないんじゃないかな。 京大でも実験ノートを使うように指示していたというし。 手書きのだから不正できないっていうのはどうなんだろうかね。 不正するくらいやる気のある人だったら、そこの隠蔽もしっかりするだろう。
また硫酸など試薬をこぼして読めなくなった実験ノートがあったとして、実際その間の取得データ全部廃棄するのかしら。 まあ毎日スキャンをとって保管するようにすれば良いのか。 しかしそれ用の職員を雇うんでもなければ数多い研究者に対してコストが高そう。

やはり今の時代普通はパソコンでデータをまとめるのだから、こちらの透明性を高めるような努力があった方が良いのではないだろうか。
仕事は個人のパソコンの使用を禁止して公的パソコンだけで作業するようにするとか。 ポスドクからは良いけど学生はちょっと大変かな。 でもやっぱり不正はパソコンの中で起こるのだから、パソコンをなんとかするのが一番だよね。

そういった意味では実験装置も変えた方が良いのか。 手書きでデータを取っていくような装置は廃止して、パソコンに自動出力するような装置に変えていく。
生データもしばらく装置本体にも保管されるようにしておけばなお良い。

しかしなんだかギスギスした感じで嫌な感じになるね。 しょうがないのかな。

研究者の待遇改善

これは研究者に限らずだけど。 それなりに努力が報われる社会が良いよね。 努力の方向性が間違っていたとしても。 そういった方向性ってボス次第でどうしようもないこともあるし。

それからドロップアウトに優しい社会の方が、むしろドロップアウトが少なくなるんじゃないかな。 特に頑張って、頑張った上でドロップアウトする人たちには、それなりに良い代替の道が用意されていてほしいもの。

ここでは具体的な話には踏み込まないけど、こういった対策の方が優しい感じがして良い。

アメリカでの印象なんだけど、研究者ってそんなに人気じゃない。 たくさん勉強しなきゃいけないし。 科学は多くいる中国人・インド人を中心としたphdやポスドクに支えられている部分がある。
アメリカ人の優秀所の人たちは生来の科学好きを除けば、もっと給料や待遇の良い道を選んでいるのじゃないか。 ちなみにアメリカの研究者の待遇は悪くなくて、他の仕事の方が努力に対するコストパフォーマンスが良いというだけだけど。

日本だと研究者の人気がないわけではなさそう。 研究職が若い人たちに人気みたいな記事を最近どっかで読んだ。
しかしそういった職業に能力のある人たちに定期的に来てもらうには、それなりの給料や安定した生活を保証する必要がある。 そうでなければ好きでやっている以外の能力ある人たちは別の仕事に行ってしまうよね。 実際理系から文系就職する人ってとても多いし。
アメリカみたいに外人部隊を雇うってのなら良いけれど、日本っていう国はあまり向かないと思うんだ。

研究不正のタイプ別対処

こういう不正の対策に対応するのって、やはりお偉い先生方ってことになるのだろう。
印象先行のところはあるかもしれない。 だがお偉くなっている年代の人たちが自分で研究不正をする場合って金目当てだったり名誉目当てだったりと人生の追加目的って感じがする。 そういった不正に対する対策だったらなんとなくうまいんじゃないかなって。

今回みたいな若手の不正って、先が見えなくて切羽詰まってみたいなところがあるのじゃないか。 そいういのって上の人たちには頭ではわかっても感覚ではわからないんじゃないだろうか。 もちろん状況は理解できるんだろうけど、経験してない人にはそれがどれだけ切実かなんてわからないもんだし。

特に今の30代くらいの人たちって経済が悪化し続けるなかで生きて来た世代。 若い間にどんどん成長する社会を経験してきた人たちとはそもそも精神性からして違いそう。

こういった世代格差って研究分野じゃなくてもよくある。 どちらが悪いってんではなくて違うってだけなんだけど。 自分の常識は自分の成長過程において形成されるものってことで、そんな自分の常識打ち破るのって結構なエネルギーいるよね。

機械的論文審査

またまた脱線してきたので話を戻す。
論文不正は今の時代人に判定させるよりも機械的に判定させた方がよいのでは。 図表やデータにおかしなところがないか読み込ませて判定するようなソフトがあれば良い。 作られたデータに綺麗すぎるなどの特徴があればだけど。 それなりにあるんじゃないかな。
AI研究者の人たちには是非とも頑張って欲しいところ。 そっちで不正が起こってしまったりするかもしれないが。

ソフト自体は別に正確じゃなくても良いんだ。 怪しげだったら追試データを求めるくらいのゆるい審査をすれば良い。 それくらいならみんな嫌がらずに読み込ませるのじゃないか。

研究不正が本当に何か将来に繋がるとも思わないけれど、やったもの勝ちの世界になってしまうのも何か違うよね。

まとめ

*研究不正は技術的に簡単だしバレない可能性も高い

*不正を止めるよりは不正の温床となる原因を取り除こう

*不正審査・不正対策をするなら人的よりも機械的な対策を

[1] 「科学における不正行為」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』(http://ja.wikipedia.org)。2018年1月23日 (水) 15:04更新版

D

en_US English ja 日本語 zh_CN 中文

2018年の初めに 〜フィンランドの新年と新しいバス路線

明けましておめでとうございます。 2018年が皆様にとって実りのある良い年になることを祈っております。

フィンランドの新年

ヘルシンキはEU圏内ではトルコとロシアを除いておくと、一番早く新年を迎えるタイムゾーン。 というわけでヨーロッパで一早いハッピーニューイヤーを味わうことのできる国だ。 日本にいるときは基本的に日本の新年が終わったら寝る感じだった。 そのため他の国の新年に意識を向けることはあまりなかった。 今回はフィンランドにいるので、日本から中国、そしてアジア諸国を通って新年が近づいてくるのを感じることができてなかなか面白い経験だった。

さてフィンランドでの年越しは例のごとくテレビの1chの年末特番。 日本の紅白からゆく年くる年への流れのようなものか。 どうやらヘルシンキではフェリー港のあたりで大きなイベントをやっていたようだ。 大道芸からロックミュージックやダンスの舞台。 そして新年が近づくとカウントダウン。 それから新年の花火。  ヘルシンキの花火はさすが北欧といったところ。 お洒落なデザインの花火だった。 花火が終わった後はDJが出てきてダンスミュージックでみんな踊っていた。
一方私の住まいのエスポーエリア。 こちらでも5時過ぎくらいから個人の花火が続々と打ちあがっていた。 エスポーエリアはどこでも花火打ち上げて良いのかしら? ルールはわからないが、新年周りではいたるところで花火が打ちあがっていた。 もちろん大都市の花火とは規模が段違いだけれど、十分綺麗な花火をマンションの一室から楽しむことができたのは嬉しい誤算。

エスポーエリアの新しいバス路線の開始

ISO OMENAの地下鉄駅からバスへ

地下鉄matinkylä駅を出るとバスステーションは左手側

エスポーエリアの2017年のハイライトは、地下鉄路線の開通と言って良いだろう。 この地下鉄路線の開通に合わせてエスポーエリアのバス路線が変更されることになった。 変更は1月3日から。

バスステーション

電光掲示板でバスターミナルを確認してその番号へ

変更の内容としては基本的にヘルシンキのKamppiセンターへの直通のバスがなくなる模様。 その代わりとしてISO OMENAの中に屋内バスセンターが新しくできた。 このエスポーの西部ではISO OMENAのバスセンターを中心としたバスネットワークを作り、ヘルシンキとは地下鉄でつなごうというアイディアなのだろう。

IsoOmenaバス駅

バスが到着したらドア横のボタンを押してドアを開ける

というわけで早速新しいバスを使ってみた。 まずバスが地下鉄の乗り換え場所の横の屋内ターミナルへと乗り付けるようになった。 バスを降りたら数十メートル歩けば地下鉄の入り口だ。 外に出なくていいし、これは便利。
地下鉄から上がってくる場合だと少しだけ余計に時間がかかるけど誤差範囲内かな。 バスの時刻表示版は地下鉄の出口を出たらすぐにある。
すぐバスがなくても屋内で寒くないし時間を潰すお店もたくさんある。 そういうわけで今の所かなり好印象の新バス路線である。

関連記事

1. ついにヘルシンキからエスポーへの地下鉄が開通

2. フィンランドの公共交通 〜バスの乗り方

D