最近では国際結婚は珍しいものではないだろう。 私は、アメリカポスドク時代に同僚だった中国人の嫁と結婚した。 幸い中国はお隣、結婚手続きは比較的近場でできる。 とはいえ、やはり日本人同士が日本で結婚するよりは、少し手間がかかったのかな。
最初の婚姻手続き
私が嫁と結婚したのは、アメリカでのポスドクが終わりフランスへの移動を待つ間であった。 なので私は日本に、彼女は中国にいた。 必然結婚の書類手続きは日本か中国でする必要があった。 さて問題は日本でするか、中国でするかである。 結論から言うと、私たちは中国で結婚してから書類を日本に移すことにした。 理由は単純。 私はビザ無しで中国に入国できるが、嫁はビザが必要であったからだ。 結婚自体の手続きはほぼ一緒で、むしろ日本での方が楽かなとすら思っていたが。
独身証明書の取得
さて中国で国際結婚するのに必要なのは独身だと証明すること。 そのための独身証明書は日本でも取れるが、外務省の認定を受けた上で法廷翻訳を作る必要がある。 これには結構な手間と金額がかかる 東京に行く必要があるし、翻訳は高い。 それよりは中国に行って在中国日本領事館で、独身証明書を作ってもらった方が良い。 もちろん近場にないなら、話は別だが。 私は上海領事館に行って、証明書を取得した。
必要書類は、最近の戸籍謄本、パスポート、後70元。 ちなみに現地で確認されたりはしなかったが、独身証明の発行には嫁と一緒に行く必要があるらしい。 嫁の方でも戸籍と身分証明を準備するようにと指定されていたが、使ったかどうかは記憶にない。 連休明けの月曜に尋ねたので混雑を予想していたが、幸いそれほど待つことはなかった。 書類の提出に30分くらい。 受け取りに15分くらいだったかな。 もちろん会話は全て日本語で。 どうでも良いが、領事館フロアのすぐ外のトイレはウォッシュレット付きの良いトイレ。
中国の役所での結婚手続き
さて無事独身証明書を手に入れたら、実は後必要なのはパスポートと嫁の戸籍だけだったのだ。 あ、後二人で撮った写真か。
私たちは杭州役所の結婚登記所を訪れた。 役所には大量の人がいてどれだけ待つことかと思ったが、結婚手続きの場所に行くとそうでもなかった。 国際結婚の場所はさらに別だったようで、別室に案内された。 そこには1組だけ手続き中のカップルがいたがそれだけ。 英語で喋ってたのでわかったのだが、どうやら結婚ではなく離婚手続き中。 まあなごやかだったけど。
10分ほど待つと私たちの番になった。 やることは個人情報を確認しつつ一枚書類にサインをするだけだったかな。 ちなみに登記官とは嫁が中国語でやりとりしてたけど、英語もとても綺麗な発音だった。
登録が終わると、結婚証明になる赤い手帳を発行してくれる。 これを受け取って無事結婚手続きが完了ということになる。 ちなみに中国で結婚するのには中国の病院での身体検査が必須との情報もあったが、ルールが変わったようで今は必須ではなかった。
婚姻関係の日本への連絡手続き
日本での結婚の届け出をするには、受け取った赤い手帳と日本の婚姻届を市役所に持参する。 手帳は中国語なので日本語訳を作っておく必要があるが自分で作っても良い。
婚姻届は普通に入力していき、嫁には中国にいった際に記入してもらっておいた。 婚姻届の提出には嫁が同行する必要はないのだ。 独身証明の取得には嫁を連れて行く必要があったが、婚姻届には必要ないというのは少し面白い感じがしたものだ。
こうして無事日本でも結婚手続きが終わると、日本の戸籍に嫁の名前が入る。 中国で先に結婚したため、婚姻は中国方式という但し書きが入る。 ちなみに結婚したからといって嫁の日本入国が簡単になったりはしない、ビザが必要だ。 私が日本に就職したらまた別なのかな。
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