海外旅行記・中国 〜黄山の二日目・西海大峡谷に潜む仙境

夜明け二時間ほど前。 昨日の運動で疲れ果てた体であったが、日の出を見るというモチベーションの元ベッドからなんとか抜け出す。 トイレなどを済ませると、日の出のベストポジションを確保すべく早々に出発した。 時期は7月の初めだが、早朝はとても寒い。 ホテルが各部屋に貸し出しているスキー用のジャケットを羽織り、この日の日の出ポイント・丹霞峰の近くのオーバールックを目指した。

丹霞峰からの日の出を目指して

黄山は夜はほぼ真っ暗闇である。 私たちは小さな懐中電灯を片手に丹霞峰への階段をひたすら登った。 途中ロープウェイに向かう分岐点があるが、ここは丹霞峰側に歩いて行けばよいのでわかりやすい。 しばらく登ると丹霞峰の頂上とオーバールックに向かう分岐点がある。 この日?時間?は頂上への道は閉じられており、私たちはオーバールックに向かった。 オーバールックにたどり着いた時は日の出の一時間ほど前。 グランドサークルのメサアーチの日の出の時もそうだったが、今回も無事一番のりだった。
しかし残念なことに天気はどんより曇り空。 また夜明けが近づくころには、雨もちらつきはじめていた。 しかし黄山の山々の上少しづつ明るくなっていく空と、やや朝日に赤く染まった部分を見せつつ流れる雲は十分に印象的な光景であった。 写真は全く良いものがとれなかったが。。
夜明けが近づく頃には個人客に加えて団体客も現れ始め、ほぼ身動きがとれない状態になっていた。 天気が悪くてもそんな様子だったので、晴れそうな日は言わずもがなだろう。 早めに良いポジションをお確保した方が良い。 そんなわけで夜明けの帰り道は渋滞していたので、のんびりとホテルまで戻った。 ちょっと疲れを感じた私たちは、チェックアウトの時間まで寝直すことにしたのだった。

西海大峡谷の散策

排云楼宾馆をチェックアウトした私たちは、この日のホテルである獅林大酒店に向かった。 荷物を預けるつもりだったのだが、もうチェックインできると言われる。 そこで部屋に重めの荷物を置いてから出発することにした。
獅林大酒店から来た道を戻る必要があったが、荷物がないおかげで足取りはとても軽い。 さっさと排云楼宾馆・排云亭を通り抜け、この日のメイン西海大峡谷へと足を進めたのであった。

黄山 西海大峡谷

黄山 西海大峡谷を下る・・・

黄山 西海大峡谷の通路

西海大峡谷の山沿いの石段通路

西海大峡谷はまさに仙人の住処といった様相だ。 渓谷の絶景に目を見張りつつ、急斜度の狭い石段を降りて行く。 一環と二環と呼ばれる8の字のコースは、初日のホテルの店員のおすすめのコースを辿った。 一環は右側を通り、二環は左側を。 反対側を試すほどの体力は残っていなかったので、どちらの方が良かったのかはわからない。
谷底までは約2.5kmの道のりである。 下まで降りた時にはだいぶ疲れていたので、歩いて登ることは諦めてケーブルカーに乗ることにしたのであった。 ケーブルカーからの眺めもなかなか良かった。 半分くらいは霧の中であったが。

光明頂・猴子観海・獅子峰

黄山 光明頂のボール

黄山 光明頂のボール

だいぶ疲れもたまって来ていたが、もう一踏ん張りと光明頂を目指す。 ケーブルカーの天海駅から光明頂はすぐそこ。 光明頂はボールが置いてあるからなんとなくわかりやすいが、他のピークに比べると何かあるというわけでもない。 しかしアクセスが良いので、大概のプランだと行っておくことになるだろう。

光明頂を出た後は特に寄り道することもなく獅林大酒店まで戻った。 この日は獅林大酒店のレストランで夕食を食べた。 レストランの値段はふもとに比べるとだいぶ高いが、中国はもともと食費は安いので大したことはない。 きのこの炒め物、麻婆豆腐、鴨の冷菜とビールで3000円程度。 おいしかった。

黄山 獅子観海

黄山・猴子観海 猴子がどこかに・・?

食後は翌日の日の出の下見も兼ねて猴子観海・獅子峰を見に行った。 獅子峰はしまっていたので、猴子観海まで登って雰囲気を楽しんだ。 ここは最後が少しアスレチックのような感じで楽しいのだ。
何箇所かチェックした結果、翌日の日の出は少し下の清涼台で見ることにした。 日が落ちて暗くなってきたのでホテルに戻り休息を取ることにしたのだった。

プラン:
排云楼宾馆(4:30)ーー丹霞峰(日の出, 5:00-6:30)ーー排云楼宾馆(7:00)
排云楼宾馆(10:00)ーー獅林大酒店(チェックイン,10:20)ーー排云亭(12:00)ーー西海大峡谷谷底(14:00)ーーケーブルカー天海駅(14:30)ーー光明頂(15:00)ーー獅林大酒店(16:30)
獅林大酒店(18:00)
ーー猴子観海・獅子峰(18:30-19:15)ーー獅林大酒店(20:00)

*ゆっくり歩いてちょうど良いくらいのプラン。 楽すぎず疲れすぎず。 健脚な方だとケーブルカーを使わず、西海大峡谷から登ってくるのも良いプランだろう。

ホテル:獅林大酒店

*スタンダードルーム・朝食込みで一万円程度のホテル代だが、部屋は清潔でしっかりと湿度がコントロールされていた。 朝食も結構チョイスがあって美味しかった。 排云楼宾馆と同価格帯だが部屋と食事だけならこちらの方が良い。 とはいえ黄山の場合目的次第の立地が重要だろうけど。

日の出:丹霧峰の近くのオーバールック

*日の出方向の見晴らしがとても良い。 天気が良かったら最高の日の出が見れそう。 私たちは残念だったが。 しかし先頭をとらないと人の波に飲まれる可能性がある、早めにくることをお勧めする。

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海外旅行記・中国 〜徒歩で登りきった黄山入山

黄山のふもとのホテルに前日入りしたおかげか、この日の黄山登山に向けコンディションは絶好調。 朝食はホテルのレストランでさっぱりした麺を注文して食べた。 結構美味しかったので、お昼用にチャーハンのテイクアウトも追加注文。

バスを乗り継ぎ黄山の前山から入山

チェックアウトした私たちは公認バスのバス乗り場まで歩いて向かった。 するとその途中で前日聞いていたことが起こった。 一台の車が近づいて来て黄山の入り口まで安く乗せてってくれるというのだ。 しかし黄山に入山するためのエリアにアクセスできるのは、実は公認のバスだけなのである。 前情報が十分にあったため、これが例のどっか別の山に連れてってしまうというあれか・・と思いつつやり過ごすことができた。 中国の場合だと何かしらの方法でアクセスがあるドライバーもいるのかもしれないが、バスはたくさん走っている。 リスクをとる必要は皆無だ。
バス乗り場にたどり着くとチケット売り場があるので、一人19元でバスチケットを購入。 列の先頭でバスを待っていると、私はバスの運転手の知り合いだから先に乗せなさい、と言うおばちゃんが現れた。 しかし、幸いなことにチケット売り場のおばちゃんがやって来て撃退してくれた。
10分ほど待ってバスに乗り込み、前山側の入り口・慈光閣ロープウェイ乗り場までバスで移動した。 ロープウェイ乗り場は少し場所が変わったようで、慈光閣より手前にある。 結構綺麗なトイレなどがついている。

黄山 ロープウェイ

黄山のロープウェイ

さて黄山への入山だが、二箇所入り口がある。 前山と后山である。 歩きやすさ・勾配の楽さの関係から、ホテルのお兄さんは后山側から登ることを勧めていた。 どこのホテルもそのように勧めるので、最近は多くの人が后山側から登っているようである。 私たちの場合は日の入り・日の出を見ることを中心にホテルやルートを決めていった。 その都合、前山側から登ることにしたのだった。
前山にも后山にもロープウェイがついている。
時間が限られている場合や、体に負担をかけたく無い場合は、ロープウェイを使うと良い。 私たちは山中二泊のコースだったので、時間はたっぷりある。 せっかくなので歩いて登ることにした。

黄山 人力輸送

黄山・物資の人力輸送

歩いて登る場合は、慈光閣のロープウェイ乗り場から慈光閣までもう一本バスが出ている。 このバスはチケットを見せる必要はなく、乗客がそれなり溜まったところで出発した。 バスを降りたら、慈光閣の改札を通っていよいよ入山だ。ちなみに260元の入山チケットはあらかじめホテルで買っておいた。

石段を歩き登り迎客松へ

入山したらさっそく石段を登り始める。 黄山はほぼ全てのルートが石で舗装がされている。 そのため登山靴というよりは、石で滑りにくい靴を履いておくとよいだろう。 野菜や様々な商品を山上のホテルまで人力で運ぶ人々や、子連れの凶暴な猿などを横目にしつつ、ゆっくりと着実に登っていく。
前山側から登って行くと黄山の最高峰の二つ、天都峰と蓮花峰がある。 自然保護の観点から、この二峰は4年ごとに交互に開放されている。 この年開いていたのは天都峰の方。 しかしとても残念なことに、この日はこの天都峰に向かうコースが小雨のため臨時休業であった。 ちなみに最高峰の蓮花峰が次にオープンするのは、2018年4月1日だそうだ。 もうすぐ。

黄山の猿

子連れの凶暴な猿

登ること4時間ほど。 目的地の一つである迎客松までたどり着いた。 迎客松はお客さんを歓迎しているように見えるそうだが、私にはちょっと難しかった。
このあたりにはレストランなどの休憩施設がある。 ちょうどお昼時だったので、ここでお昼を食べることにする。 ホテルで買ったチャーハンと、インスタントヌードル、後は家から持って来た筍の漬物を野外のテーブルで食べた。 四時間登り続けた後の昼食はとても美味いものであった。 山の上にしてはとても綺麗なトイレを済ませて、午後の部に再出発。

百歩雲梯・光明頂・飛来石

黄山 百歩雲梯

見た目より急な黄山・百歩雲梯

迎客松のあたりでは蓮花峰を遠目に眺めたり、百歩雲梯の急な階段コースを楽しむことができる。 2時間ほどかけて光明頂周辺までたどり着くが、この日は素通りしてそのまま飛来石方面へと進む。 飛来石は名前の通りどっかから飛んで来たような石。 自然は不思議だ。

黄山 飛来石

黄山・たまたまちょっと晴れた飛来石

排云楼宾馆へのチェックイン・排云亭での日の入り

光明頂から再び二時間ほど歩き、この日のホテルである排云楼宾馆に到着した。 部屋はベッドルームとそれなりに大きいバスルーム。 黄山の高湿度の影響をもろにうけており、湿度が高いとてもウェットな部屋であった。 とはいえ不潔な感じはしなかったが。
ひとまず荷物を置いて少し休憩。 その後日の入りの写真を撮りに行くことにした。 この日の日の入りポイントはホテルからすぐ近くの排云亭周辺。 しかし天気はしっかり曇り。 黄山は天気がとても難しい。 綺麗な日の出日の入りを見るには、長期滞在か幸運が必要なようだ。

夕食はホテルに戻りカップ麺と雪花啤酒で済ませた。 fitbitで計測したところこの日は約382階分の階段を上り下りしたようだ(途中で電源が落ちたのでもう少しかも)。 私たちは翌日の日の出こそはリベンジ・・と早めに就寝することにしたのだった。

 

コース慈光閣ー(4時間)ー>迎客松ー(2時間)ー>光明頂ー(2時間)ー>排云楼宾馆
*最初の予定では天都峰を挟む予定だったが、入れるとホテル到着はかなり遅れたと思う。

ホテル:排云楼宾馆
*本文記載の通り。 スタンダードルームが朝食付きで1万円程度。 朝食のブッフェは遅く行ったせいもあるだろうが、品切れや冷えた残り物的なメニューだった。 とてもおすすめというほどでもないが立地は良い。 日の出日の入りフリークの方には良いホテル。

日の入り:排云亭周辺
*私たちは外したが、天気が良ければ絶景だと思われる。

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海外旅行記・中国 〜九寨溝の美しい森と湖と川と2

九寨溝の散策(則査窪溝)

1日目は日則溝の方を見たので、2日目は則査窪溝の奥から見て行くことにした。 一番奥に位置する長海は、諾日朗瀑布のバス停からは約20分程度。 普通の湖といえば湖だが、山あいに抜けて行く湖の形からはどこかで見たことがあるような印象を受けた。 おそらくテレビか何かで見ているのだろう。 しばらく写真撮影。

九寨溝 長海

九寨溝・山あいに抜けて行く秋の長海

長海から歩いてすぐのところに、五彩池がある。 九寨溝の中では一番カラフルな湖なのではないだろうか。
アクセスの良さもあって、ここはべらぼうに人がいる。 綺麗な写真を撮りたかったら、いかに人を避けつつ五彩池とバックグラウンドをとるかを計算する必要がある。 下の写真は人入りのもの。 初日の投稿に人抜きの写真を載せたが、やはり池が小さくなってしまうのだ。 この日はちょっと人混みに突っ込む気力はなく、この程度の写真と頭に映像を焼き付けて撤収した。

九寨溝 五彩池

九寨溝・五彩池の色彩と観光客の色彩

五彩池と諾日朗瀑布の間も何個か綺麗な湖などがあるのだが、あまりバスを降りて行く人はいないようだ。 なのでバスから眺めるために、バスでの席どりが重要になる。 行きは左側、帰りは右側サイドがより色々見れたと思う。 ちなみに入り口から諾日朗瀑布までのバスも行きが左側、帰りが右側の方が眺めが良いだろう。 即日溝は反対になる。
さて、何度も通りすがってきた諾日朗瀑布を、この時はじめて眺めることになった。 横にとても規模の大きな滝だが、他の場所の美しさと比べると印象としては普通な感じ。

九寨溝 諾日朗瀑布から長海へ

諾日朗瀑布から長海へ抜けるトレイルにて

さてここで時間的に少し余裕があったので、諾日朗瀑布のバス停に戻るよりも、鏡海までのハイキングトレイルを通り抜けることにした。 このトレイルはあまり人気がなく、他の混雑っぷりと比べてとても落ち着いていた。 眺めも良く密かにお気に入りのコースである。 諾日朗瀑布側からだと少し登りになるので、逆側から歩く方が楽だろうが。

九寨溝の散策(樹正溝)

九寨溝 葦の中の流れ

葦の中の綺麗な流れ

最後は樹正溝エリアをひたすらハイキング。 連日の疲れでちょっと足にきていたが、メインのところだけでもと頑張ることにした。 確か犀牛海だけスキップし、あとは老虎海から火花海まで歩ききったのだったと思う。
このハイキング中だけでも、他の場所では見ることができないような景色を次から次へと見ることができる。 最後の方にある葦ばたけの中を綺麗な川が流れている光景が私にはとても印象的に写った。 ここまで歩き切ったところで、この日の歩数は約2万5千歩。 とても良いハイキングであった。
九寨溝はこれにて切り上げ、観光はおしまい。 あとはホテルでのんびりと休むことにした。

ホテル インターコンチネンタル九寨パラダイス(九寨天堂洲際大飯店)

九寨溝 インターコンチネンタル

この旅唯一の高級ホテル。10月の初旬で2万円と少し。 部屋とトイレはとても綺麗で広かった。 確かお風呂がついていなかったのが少し残念。 このホテルだけでリゾートとして滞在できるように作られているので、スパや買い物・散策を楽しむことができる。
私たちは疲れていたのでしばらくのんびり。 夕食は数あるレストランの中から、鍋のお店を選択。 いろんな種類の地元のキノコが入った鍋は美味しかった。 途中チベット民族のショーなどあり。
次の日も飛行機の時間までのんびりとリゾートを満喫。

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海外旅行記・中国 〜九寨溝の美しい森と湖と川と1

タクシーでの九寨溝への移動

この日は疲れが溜まっており、朝方少し寝過ごしてしまう。 ホテルの食堂で朝食を食べいざホテルの送迎で九寨溝に向かおうとする。 しかしフロントに向かってみると、なんとその日の送迎は終わってしまったとのこと。 しょうがないので、タクシーを拾って九寨溝に向かうことにした。
さてここで問題が一つ。 中国の観光地のタクシーは信用ならない可能性があるのだ。 見た目がタクシーの車だろうが、普通の車だろうがあまり関係ないそう。 ぼったくりの可能性、または適当なところに送られてしまう可能性もある(さすがに誘拐されるようなことはないだろうが)。
とりあえず嫁がその辺に座ってた公安に聞いたところ、10元前後だったらぼったくりではないとのことだ。 するとそこに通りがかった普通車のおじさんが、九寨溝の入り口まで乗せてってくれるという。 嫁が話してみたところ15元と少し割高であったが、気にするほどではないので乗せてもらうことにした。 行き先には注意を払っておくことにする。

さて九寨溝の入り口まで乗せてってもらっている途中であった。 運転手が何やら言うには、九寨溝への入場チケットを安く手配できるという。 嫁はとりあえずそのチケット売りの人に会うだけ会ってみることにしたらしい。
私たちは九寨溝の入り口で、その斡旋をしているというお姉さんに会い話を聞いてみた。 システムとしては関係者枠の安い入場券があるらしく、関係者枠で中に入れるということ。 そして私たちの払った金額との差額分が、紹介のお姉さんに入るということらしい。
しばらく待たないといけなかったのが難であったが、実際に問題なく入場することができたのだ。 しかし紙のチケットがもらえなかったので、中に入ってからチケットの確認をされたら罰金を払わなくてはいけなかったのではないだろうか・・・まあ結果として問題がなかったのでよしとしよう。

九寨溝の深部へバスで移動

さて九寨溝の中は多くのバスが走っており、バスを利用して奥地に進んで行くことになる。 私たちはまず中心地点の諾日朗瀑布のあたりに向かった。 ちなみにその奥まで行きたい場合は、行き先が二つに分かれているので注意する必要がある。
諾日朗瀑布を少し過ぎたところのチベット族の経営する食堂でお湯をもらい、外で買ったインスタントヌードルを食べ栄養補給。

九寨溝の散策(日則溝)

この日は日則溝を探索することにし、諾日朗瀑布から煎竹海までバスで移動した。 煎竹海からはハイキングの始まりである。 ちなみにハイキングコース沿いにトイレは結構ある、結構清潔だ。 このあたりでは美しい湖を眺めつつのんびりとハイキングが出来るのだが、この日はあいにくと小雨が降ったり止んだり。 しかし滝などを眺めつつ熊猫海を通り過ぎ、五花海までたどり着く頃にはその雨も上がっていた。
こういうルートで来ると、五花海からは珍珠灘瀑布に行く人が多いかもしれない。 一方私たちは五花海の道路沿を登っていき、高台からの五花海の景色を楽しむことにした。 この日はこれでおしまいということにし、バスを使ってホテルまで戻った。 あとで確認したら、この日は2万歩近く歩いていた。

ホテル 某チベット族のホテル

某グッドスポットに存在する、知る人ぞ知る宿泊施設。 中国人が九寨溝に泊りがけで行く時はよく使われるそうな。 小さいベッドルームだが、シャワーとトイレは付いていた。 夕食と朝食は普通の中華料理だが(多少味付けがチベット風だったのかな?)、とても美味しかった。

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海外旅行記・中国 〜黄龍風景区の色彩美

九寨溝も黄龍も自然が作りあげた美しい色に彩られている。 豊かな自然の中で青色や緑色に美しく染めあげられた九寨溝に対し、複雑な石灰華の造形と超自然的な色彩を楽しむことができるのが黄龍だ。

松潘川主寺阿帝大酒店での朝食

黄龍の美しい池

黄龍の石灰華と水の美しいコンビネーション

前日の移動疲れもあり、ホテルではしっかり熟睡することができた。 またどうやら高地にも順応できているようであった。 しっかりとお腹が空いていたので、フロントで朝食を食べられるとこを聞いてみる。 するとどうやらお隣の食堂で食事ができるらしい。
行ってみるとここら辺一帯の労働者の朝食の場所のようだ。 多くの現地の労働者に混じって朝食をいただくことにした。 人気メニューは牛肉麺だったが、みんな頼んでいたので時間がかかりそう。 美味しそうではあったものの、すぐ出てくる包子を食べることにした。
しばらく食べていると、どうやら一つの牛肉麺が誰が注文したかわからず行き場を失っていた。 せっかくなので私たちのテーブルに回収して食べることにした。 結構しっかりと味付けがされた牛肉で美味しかった。 それもそのはずで、この一帯は牛肉の産地なのだ。 しっかりと食べて二人で300円ほど。

黄龍へのアクセスとロープウェイ

黄龍への道にいた牛

黄龍への車内から撮影した羊

昨日出会った男性と食堂で合流し、そのままホテル前からフロントで予約しておいたタクシーに乗り込んだ。 この日のホテル松潘川主寺阿帝大酒店から黄龍までは車で一時間ほど。
私たちがいた九寨黄龍空港側の町から黄龍に行くには、4000m超えの峠を超えていく必要がある。 最高地点あたりは私たちが訪れた10月初めでも、雪が降っていた。 多くの放し飼いにされた牛たちや羊をチラ見しつつ、黄龍までのドライブを楽しんだ。

黄龍はあまり標高差はないが山だ。 山頂までのアクセスは、歩いて登るかロープウェイを使うかである。 私たちはロープウェイを使うことにし、同行の男性は歩いて登ることにしたようだ。 するとタクシーの運転手が、代わりにチケットを買ってくるという。 値段は正規の料金と同じ4000円程度。 どうやら彼らはチケット購入の紹介をすることで、同料金でも多少の紹介料が受け取れるということらしい。 タクシーはホテル紹介だし運転手も信頼できる感じではあったので、私たちには特に問題はなかった。 しばらく待つと、入場とロープウェイのチケットを持って来てくれた。

色彩豊かな黄龍の風景

ロープウェイを登ると標高は3200m程度。 ここから黄龍のメインの一つである五彩池には、ほぼ平坦な道を歩いて行く。 この道はしっかりと整備された道であり、トイレや酸素バーが備え付けられている。 多少調子が悪いくらいなら酸素バーを利用しつつやりすごすことになる。 もちろん高山病がひどい場合はすぐさま下山だろうが。
しばらく歩くと黄龍の美しい景観が目に入るようになる。 最後に五彩池の周りで少し登りがあるが、その美しい景観を眺めながらなので疲れも忘れることができるだろう。
ベストのポイントに行くと写真を撮ってくれる業者がいる。 普段は鬱陶しい感じもするが、中国の観光地はシーズンだとめちゃくちゃ人が多いので、それらをかき分けて写真を撮りたかったら彼らを利用するのもありかな。 私たちは使わなかったけど。

黄龍の五彩池

黄龍の五彩池

ここでタクシーをシェアした男性と遭遇。 私たちはかなりゆっくり歩いてきたが、五彩池にたどり着くまでの時間は歩いて登ってもさほど変わらないようだ。
さて、ここまで来たあとは黄龍独特の美しい景色を眺めながら降っていくことになる。 この間の写真は下のギャラリーにまとめておいたので時間があったらご覧いただきたい。

黄龍から九寨溝への移動

黄龍を下りきった私たちは、もう一人の男性・タクシー運転手と合流し、一路九寨溝へと旅立つことになる。 どういう契約になっているのかはわからないが、途中のガソリンスタンドから別の運転手への交代があった。 それも含めて九寨溝のホテルへのドライブは三時間ほどかかったのだった。 ホテルに着いたあとは買い物などをしつつ、次の日からの九寨溝観光の準備をした。

ホテル 九寨童活精品酒店 (3000円)

このホテルは夕食が含まれていた。 味も結構美味しかったし、何か怪しげな薬膳酒が一杯無料で付いていた。 入り口のところで牛肉とジャガイモのBBQのようなこともやっており、食後にビールを片手に一つ二つつまんだらなかなか美味しかった。 部屋は広くて結構綺麗。 問題だったのはシャワー室の水はけが異常に悪かったくらいだろうか。 使ったあとしばらくバスルームの床が水浸しだった。 夕食後に九寨溝の観光案内を30分ほどホテルの人がしてくれる。 次の日の予定が決まってない人には役立つだろう。 おすすめできるホテル。

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海外旅行記・ヨーロッパ 〜パリの素敵な美術館

パリ旅行3投稿目。 オルセー美術館・オランジュリー美術館を満喫し、ルーブル美術館での驚きの体験の後でも、パリにはまだまだ見るところがたくさんあるのだ。

5日目 〜マルモッタンモネ美術館・ヴェルサイユ宮殿

この日は2月の第一日曜日。 公共施設が無料で利用できる日だ。 なのでとりあえず美術館や公共施設に向かおうという話になる。 最初に向かったのはマルモッタンモネ美術館。 この美術館はやや外れにあるので、私たちのホテルから辿り着くにはChâteletから地下鉄を乗り継いで40分程度。 わかりやすい看板が地下鉄の外にあまりなかったので、事前にある程度場所を調べておいた方が良いだろう。 ちなみに夜に友人宅を訪れる予定があったため、zone1-5の地下鉄、国鉄SNCFやRERが1日乗り放題のチケットを17ユーロで購入した。 さて辿り着いてみたところ、第一日曜日にもかかわらずほとんど人がいなかった。 不思議に思いつつも、受付を素通りしセキュリティーチェックのところまで行ってみる。 するといかついセキュリティーのお兄さんがチケットを見せろという。 なので今日は第一日曜日だから無料でしょ?と尋ねてみる。 するとマルモッタンモネは私立美術館だからただじゃない、受付でチケットを買ってきてとのことであった。。 なるほど、それなりに有名な美術館だからすっかり公立だと思い込んでいたが、私立美術館じゃあ無料にはならないのは当然だ。 大人しく受付に戻ってチケットを3人分購入した。 中に入ると、ヨーロッパタイプの家の部屋の中に素敵な絵画や芸術品が飾られている。 2階も似たような感じであり、素敵な雰囲気の美術館である。 しかしこの美術館の本番はミュージアムショップを通り抜けた先にある地下にある。 地下には大きな1フロアがあり、そのフロア全体がモネの絵で囲まれているのだ。 印象派・モネ好きにはたまらない空間だ。 小さな美術館であるがこのフロアを見るためだけに、マルモッタンモネ美術館を訪れる価値があると断言できる。 特に印象派の由来となったとされる「印象・日の出」は一見の価値がある。

私たちはマルモッタンモネ美術館を後にし、RERを使ってヴェルサイユ宮殿に向かった。 途中乗り換える必要があったのだが、これが結構わかりにくい。 ホームに電光掲示板があるので、行き先をしっかりと確認しよう。 反対側のホームに行く場合は地下通路があった。 行き先が違う電車が同じホームに入ってくるため、行き先を十分に確認してから乗る必要がある。 ヴェルサイユは終点なので、降りる方は簡単であったが。 ヴェルサイユ宮殿の入り口までは駅から歩いて10分くらい。 簡単なセキュリティーチェックを抜けるとヴェルサイユ宮殿前の広場に入れる・・・のだが、そこにはとてつもなく長い列ができていた。 この列はヴェルサイユ宮殿の宮殿内に入るための列である。 無料の日なので長い列はある程度覚悟していたのだが、ここまでの列は想定外。 ちょっと話し合った結果せっかくなので、列に並んで見ることにした。 結局入り口に入るまでにかかった時間は二時間程度であった。 トイレは入ってすぐのところにあるが、タイミング次第では結構待つことになるかもしれないので注意。 気になる方は無料の日は避けた方が良いかもしれない。 宮殿内では豪華絢爛であったであろう宮殿の雰囲気を楽しむことができる。 中庭は並ばないで入ることができるし、なかなか綺麗なので時間があるなら立ち寄る価値はある。ヴェルサイユ宮殿中庭

ヴェルサイユ宮殿の中庭

ヴェルサイユ宮殿を後にした私たちは、嫁の中学校の時の同級生宅へと向かった。 RERのC線を終点まで北上し、そこから友人の迎えで家まで移動した。 嫁の友人にフランス料理をふるまってもらいつつ、楽しい時間を過ごすことができたが、問題は帰り道であった。 10時過ぎくらいに駅から電車のH線に乗ってパリの中心地まで戻って来たのだが、電車自体は新しく綺麗であったものの酔っ払い客などが多く若干不安な感じ(まあ東京でもそんなものかもしれないが)。 また最後に乗り換えてChâteletまで戻る際には、RERのB線を一駅使わないといけなかった。 この電車はとても古くて薄暗く、客層もあまりよろしくない感じであった。 一駅だけだったし十分に警戒していたこともあって何も問題はなかったのだが、夜間に長距離乗りたい感じの電車では決してなかった。

昼食 スキップ

夕食 友人宅

6日目 〜ポンピドゥー・センター

パリの現代美術館。 最終日なのでホテルからチェックアウトだけして、ホテルに荷物を預けて出かけた。 そのため最終日はホテルからは歩いてすぐのところにあった現代美術館、ポンピドューセンター(Pompidou Centre)を訪ねることにした。 私は現代美術は全く知識も理解もないので流し見するだけであったが、建物は現代的な建築であり見ていて楽しい感じはあった。 現代美術館らしくミュージアムショップは品揃えが良くて、おしゃれなものが多く楽しめた。 その後ホテルで荷物をピックアップしたのちにリヨン駅に向かい、TGVでグルノーブルへと旅立つのであった。

ポンピドゥセンター

ポンピドゥセンター外観

レストラン情報

昼食 IT Trattoria ☆☆☆

ポンピドューの近くのパスタとピザのお店。 他はサラダとかコーヒーとか。 クリームソースが少し重たかったけど、パスタは美味しかった。 フランスのお店のコーヒーはほぼ美味しい。

夕食 リヨン駅で買ったサラダ、サンドイッチなどをTGV車内にて

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海外旅行記のまとめ

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海外旅行記・ヨーロッパ 〜一度は訪れたい都パリ

残念なことに昨今どうしても治安の悪さなどが目立ってしまうパリである。 それでもパリはパリ。 いつかは必ず行きたい都市の一つだ。 治安が劇的に改善される可能性は残念ながらそう高くはないだろう。 そこでフランス在住であるこのチャンスに、メインの美術館だけでも回ってくることにしたのだ。 まずは旅行前にパリについて前情報の収集。

職場のボス「パリは危ないよ。 気をつけてね」

最近国外移住した友人「パリは窃盗・スリが多い。 最近はカツアゲも多い。 気をつけてね」

職場の友人「リヨンは安全!」

・・・不安である。。

1日目 〜モンマルトルの丘・凱旋門・シャンゼリゼ通り

何はともあれ移動はTGV。 グルノーブルからリヨン国際空港に1回停まるだけで、三時間半くらいでパリのリヨン駅(gare de lyon)に到着した。 とりあえず地下鉄のカルネ・10回券を窓口で買って地下鉄でホテルまで移動した。 ホテルはプライスラインでヒットしたホテル デ デュック ダンジュー(Hôtel des Ducs D’Anjou)に5連泊。 一泊90ユーロくらいだったと思う。 朝食はクロワッサン、パンオショコラなどをメインに、ベーコン・卵など少しの暖かい料理、ハム・チーズ、ヨーグルト・ナッツなどがついており結構良かったと思う。 ただし朝食が料金に入っていないプランならば、外に出てどこかで食べた方がコストパフォーマンスが良いかも。 実は私たちのプランは朝食なしだったことがチェックアウト時に判明したのだが、ホテル側のチェックイン時の手違いが原因であったので無料になったのだった。

パリ・モンマルトルの丘

パリ・モンマルトルの丘から

ホテルにて日本から来た私の父と合流し、ホテルの近くのパン屋さんでパンなどを買って昼食にした。 初日は特に予定は立てていなかったのだが、地下鉄に乗ってモンマルトルの丘を訪ねることにする。 とても眺めの良い丘であり、パリを一望することができる。 その後ムーランルージュ方面へとぶらぶらしつつ、映画アメリのカフェでビールを一杯。 地下鉄に乗ってエッフェル塔をチラ見、その後凱旋門に向かう。 そのままシャンゼリゼ通りを歩いて、ルイヴィトンに立ち寄ってみると春節のイベントをやっていた。 中国が今はメインの客層なのだろうか? エスカレーターで最上階まで上がってぐるぐる降りてくる構造のお店。 お店はおしゃれで見ていて楽しかった。 もちろん何も買わなかったが。 さらにシャンゼリゼ通りを歩いて、ベルギーレストランでディナー。 普通に美味しかった。

レストラン情報

昼食 Boulangerie Dheilly ☆☆☆

キッシュが美味しかった。 クロワッサン・パンオショコラなどは普通のフランスレベル、おいしい。

休憩 映画アメリのカフェ(Café des Deux Moulins) ☆

クレープは普通。 飲み物はビールだったのでまあ普通。 接客がびっくりするくらい悪かった。 おすすめはしない。 が、ウェイター次第だろうし、フランス語が堪能なら大丈夫かも。 嫁はあんまり気にしていなかったので私がセンシティブなだけかもしれないが。 と思ってグーグルのレビューを見たら、時折最悪の接客というコメントあり。 同じ人にあたったのかな。

夕食 Léon de Bruxelles – Champs Elysées ☆☆☆

ムール貝が有名。 ビールに良くあっておいしかったけど、ムール貝はムール貝。 サラダが良かったかな。 妊娠中の嫁用に頼んだ牛肉の煮込みももそこそこ美味しかった。

2日目 〜オルセー美術館・オランジュリー美術館

ホテルで朝食を食べた後バスでオルセー美術館に向かう。 オープン10分前の9時20分からチケットを買う方の列に並んだが、二月の平日だったので全く混んでいなかった。 オランジュリーとのコンボチケットを買って入場。 リュックタイプのカバンはクロークに預ける必要あり。 私たちは最上階の印象派のフロアをすぐさま訪れた。 このフロアには数多くの印象派の作品が展示されており、印象派好きにはたまらない。 もくろみ通りしばらくの間はあまり人が来ず、数多くの名画をのんびりと眺めることができたのだった。 その後他のフロアや特別展示などを鑑賞し、お昼はオルセー美術館内のカフェで軽く済ませた。 2時過ぎくらいにはオルセーのメインの展示物を見終えることができたので、後ろ髪を引かれつつもオランジュリー美術館に移動した。 オランジュリー美術館はオルセーから歩いてすぐ。 ここはなんといってもモネの睡蓮の絵を見るためにあると言っても良いだろう。 計8枚の横幅10m超の睡蓮の絵が、この絵画を展示するために作られた二つの展示室に飾られているのだ。 私たちを取り囲む異なった表情を見せる睡蓮の絵達に、時を忘れて見入ってしまっていた。 その後オランジェリーのその他の展示を一通り鑑賞して、この日の密度の濃い絵画鑑賞を終えることになった。 その後はライトアップされたノートルダム寺院の脇を通り抜けて、L’INITIALという日本人シェフのフランス料理屋でディナーを食べてホテルへと戻った。

レストラン情報

昼食 The Café Campana ☆☆☆

オルセーはレストランが結構有名だったので少し悩んだのだが、軽く食べたかったのでこちらのカフェをチョイスした。 印象派のフロアを出てすぐにあるので、印象派で疲れた足を癒すのにちょうど良いかもしれない。 サービスは迅速だったし結構良かった。 味はよく覚えてないので、まあ普通だったのだろう。

夕食 Restaurant L’INITIAL  ☆☆☆☆☆

滞在中で一番美味しかったレストラン。 日本人シェフの作るフレンチ。 従業員はみんな日本人。 日本語での落ち着いたサービスが受けられるのは、海外旅行に気を張っているなか心休まるし嬉しいものだ。 せっかくなのでプレート数の多い48ユーロのコースを頼んだ。 正直48ユーロで良いのか不安になるくらい、全ての料理が美味しかった。 なかでもフォアグラのソテーと果物の柿を合わせたプレートと、牛肉とトリフュのステーキは絶品。 日本人シェフのセンスを感じるメニューであった。 三時間ほどかけてゆっくりと料理を楽しむことができた。 もう一度パリに戻るときは是非とも再訪したいレストランである。

長くなって来たので、旅行の続きは次の投稿に回すことにする。

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