ほぼ息子L君の面倒を見ていただけの夏休暇も終わり、またお仕事の日々が始まった。
ここ1年のほとんどがそうであったように、家で再びリモートワークを始めるというだけのことだけど。
ちょっとリモートワーク長すぎて生産性ガタ落ちしてる気はしてるんだけど、大学のX線装置両方壊れてるし、溜まってるデータを片付ける時間に使うしかないんだよね。
正直余り楽しいと言える日々でもないけれど、せめてコロナの収束に多少は貢献しているのだろうと信じたいところだ。ま、収束どころか広がってるけどさ。
……まあ、良い機会だとは思ってもいる。
大学での今の契約は残すところ10ヶ月ほど。その先は今の科学関連の仕事を続ける気はなく、別の道に進もうと考えている。
正直なんとなく選んでしまい、なんとなくここまでダラダラと研究を続けてきてしまったけれど、この仕事年取って脳の劣化が始まるとちょっときついところがあるんだよね。
他の優秀な研究者に比べるまでもなく、日々の自らの仕事効率の悪さに嘆く日々。流石にこれを続けたら心が壊れる。
もちろんモチベーションさえあれば、そんなのは覆せるとは思うのだけどね。だらだら仕事として続けてるだけの私にそんなものははない。
テニス選手が肘・膝を壊したら、手術して1年を復帰に当てたり、そのまま引退してしまうように、脳が壊れた研究者は休養を取るか辞めるかしかないよね。まともな休養のシステムなんてあるのはトップ選手や教授たちってもんで、その前で壊れてしまったのならば壊れてない何かで戦える場所に移るしか無いってもんだよね。
しかし脳の不調は精神面にダメージが来るのが難しいところかな。どうしても頭が壊れたら精神も行動も不安定になりやすいものだよね。
まあそんな精神面の不調はPhDの頃から慣れたものだから、普通っぽく行動することはできるけどさ。ただ次の就活に影響がでないレベルに、この残りの10ヶ月の仕事をやってかないとなあとは思っている。
ホントはあと数年前に辞めておいて、移動しておくべきだったんだよな、とも思うけれど。ちっちゃい頃からそうだけど、見切りが下手くそなんだよなあ。ま、その辺はそういうふうに産まれてしまったのが悪いのか、そういうふうに育ってしまったのが悪いのか。それはともかくとして、パーソナリティーだからしょうがないってもんだけどね。
そういうわけで、このコロナ引きこもり生活を利用して、溜まりに溜まっている未発表データを片付けたいなってのが残りの10ヶ月の目標。
面倒見ている二人のPhDの学生だけはしっかりと対応するけれど、それ意外は重要な未発表データを手元に残さないってことだけを考えて進めていきたいのだ。幸いセルフファンドに近いポスドクなので、次に繋がる評価とか考えないでよければ気楽にやれるわけだけど。
立つ鳥跡を濁さず。そんな研究晩年にしたいな。
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